共感覚——自分が感じたり、見たものが他人と違う感覚で脳にインプットされてしまう現象をいう…
作家の宮沢賢治や画家のカンデンスキーも持っていたと言われているこの共感覚が本作では取り上げられている。その共感覚を持つもの同士の出会いがもたらした孤独と悲劇。連続殺人、残された記号、戦慄の絆、そしてその真実。全く新しい愛と戦慄のスリラーがここに誕生した。

主演は近頃舞台にも初挑戦する俳優として意欲的な活動を見せ続けている江口洋介。共演には安藤政信、宮崎あおい、松田隆平、石田ゆりこなど今の日本映画を担う俳優たちの豪華な顔合わせとなった。

10月6日都内某所で行われた完成披露試写会には立ち見が出るほどの熱気に包まれていた。会場には松浦徹監督、主演の江口洋介、安藤政信、宮崎あおい、松田龍平、そして今回主題歌を担当したシンガーソングライターの竹中絵里が駆けつけ、舞台上に姿を見せると会場はさらにヒートアップ!

江口:「現場の雰囲気はとても良かったです。監督がこの映画に懸けている感じが伝わってきましたね。かっこよくてスリリングないい映画に仕上がったと思います。」

安藤:「あおいちゃんがとにかくかわいかった、江口さんもかわいかった(笑)お話がそんなにできなかったのは残念でしたけど…。」
(途中、緊張のせいか鼻息が荒くなってしまい(!?)会場の笑いを誘う安藤)

宮崎:「(笑)途中安藤くんが怪我をしてしまったときがあったんですよ。そのときは心配でしたね。役作りについては共感覚について本で勉強したり、ピアノの練習をしたりしました。でも大変ということはなくどれも楽しかったです。」

松田:「共感覚というものがあることを今回初めて知って、すごいいいなと思いました。みなさんとあまり絡むシーンはなかったのですが、撮影は楽しかったですね。」

松浦監督:「共感覚はわかりづらいので孤独のデフォルメとして描きました。撮影に入る前はプレッシャーがあったのですが初日の江口さんとのシーンを撮ったら一気に大丈夫になりましたね。キャストのみなさんは大好きな俳優さんたちなので本当に楽しかったです。」
   
次に主題歌をつとめた竹中絵里が登場!そして本作には音楽提供としてDragon Ashの古谷建志、スケボーキングの上杉俊祐、武田真治らで結成されたバンド形式のプロジェクト【nido】も参加しており、監督の音楽への深いこだわりも語られた。

松浦監督:「竹中さんには最初ヴォーカルとしてお願いしようと思っていたのですが竹中さんから上がってきた曲がこの映画にピッタリで100点でした。nidoのみんなとも前々カラ知り合いでぜひ一緒にやりたいという思いが今回で実現しました。」

竹中:「脚本を先に読んで、主人公やキャラクター各々の孤独感を表現して書いた曲です。映画はサスペンスだけどその中に胸がキューンとなるところがたくさんありました。」

今日本映画で考えうる最高のキャストと監督の惜しみないこだわりが詰まったこの映画。未知なるスリルを体感せよ!

(養父真紗子)

☆お正月、ユーロスペース他にて衝撃のロードショー。

□作品紹介
ギミー・ヘブン