10月1日、丸の内TOEI(1)にて『鳶がクルリと』の初日舞台挨拶がおこなわれた。会場には、主演の観月ありさをはじめ、出演者の哀川翔、宇津井健、杉浦太雄、通山愛里、監督の薗田賢次、音楽担当のTanco(HOMEGROWN)、原作者のヒキタクニオの豪華メンバーが現れ、ほぼ満員の客席では熱い声援が飛び交った。

ヒキタクニオ原作の同名小説を『狂気の桜』の薗田賢次監督が映画化。観月ありさ演じるエリート街道まっしぐらのOLと、哀川翔演じる信頼の厚い鳶職人が絶妙な掛け合いを繰り広げる。

観月:「納得のいくような演技ができたと思う。今回はコミカルでキュートな役を演じました。皆さんの心に残るような映画になったと思います。」撮影で苦労した点は、「通訳で英語をしゃべるシーン。英語が苦手なので、猛特訓しました。」哀川との共演は、「ものすごく楽しかった。哀川さんはいつも現場を盛り上げてくれました。」

哀川:「鳶職を前面に押し出した映画はこれまでになかったと聞いている。現場は楽しく、めいっぱい演じることができた。一人でも多くの人に見てもらいたい。」鳶職については、「実際現場に立って、鳶職がここまで危険だと初めて知った。」

宇津井:「今回入れ墨を入れるなど、初めてのことが多かった。今までのイメージとは違う役を演じた。この年になってもいろんなことに挑戦できるのは役者の醍醐味だと思う。」共演者の哀川について、「ちょっとの空き時間でも、ゴルフに行ったり、釣りをしたりと非常に時間を有効に使うので驚いた。」

杉浦:「新人でまだ駆け出しだが、ベテランの役者に囲まれて楽しくやれた。」撮影中は、「(共演者の)須藤元気や通山愛里とよく一緒にいて、楽しく過ごすことができた。」

通山:「哀川さんと共演するのは、(これまで出演していた映画のイメージがあったので)最初すごく怖かった。実際は、優しくてイメージとのギャップにびっくりした。」初出演について、「何もかもが初体験だったので、すべてが勉強になった。」

薗田監督:「ヒキタ作品の映画化はこれで2本目だが、作品のテーマはまったく異なる。今回は、主役の貴奈子がとにかく明るくて楽しくなるようにした。」

Tanco(音楽):「“One Love”がレゲエのテーマなので、映画のテーマとつながるところがあると思う。いつもとはまったく逆のやり方なので苦労したが、3、4曲と作るうちに調子に乗ってきた。」

ヒキタクニオ:「キャスティングがすごくよかったので、原作がそのまま飛び出したような感じの作品だと思う。」

舞台に登場した面々は終始晴々とした表情で、明るく楽しかったという現場の雰囲気をそのまま伝えていた。
(ueda)

☆2005年10月1日より全国東映系にて公開中

□作品紹介
『鳶がクルリと』