9月14日、パークハイアット東京にて史上最強のステルス戦闘機VSパイロット3人の壮絶なエアバトルを描いた『ステルス』来日記者会見が行なわれた。

ロブ・コーエン監督は、「黒澤明監督の国で作品が上映されてとても嬉しいです」と笑顔で挨拶。ジェシカ・ビールは2度目の来日だとのことで、今回の来日で2日間京都に行けるのをとても楽しみにしているそうだ。

『ワイルド・スピード』『トリプルX』で、若者から圧倒的な支持を獲得し、革新的でありながらも、エンタテインメントの醍醐味を追求する映像で、ハリウッドでも比類のない存在となっているロブ・コーエン監督。『ステルス』ではもちろんのこと、作品の多くが”スピード”にこだわっていることについては、アインシュタインの原理を聞いたことが始まりだという。「自身にスピードがあれば、時間も延長するという原理知り、スピードというものに魅力を感じるようになりました。映画も、2時間に短縮されている中に、様々なものを観ることができ、また、スピードの迫力によって、頭ではなく、心と腹でスリルを味わうことができると思います」

監督自らが、カーラ役に抜擢したというジェシカ・ビールについて「彼女の魅力について語りだしたら、この会見が終わってしまうけど(笑)息子と、『テキサス・チェーンソー』を観て、どこかで見たことがある女優だと思った。そして、昔観た映画の彼女を思い出して、彼女がこんなに成長したのか!と思いました。(笑)カーラの持つ“執念・女性としての魅力・逞しさ”といった全ての魅力を備えているのは彼女だけだと思いました」しかし、当のジェシカ・ビアールは、『ステルス』の出演依頼を、実は2度断っていたとのこと。「依頼が来たのは『ブレイド3』を撮り終えたばかりで、次回作はアクションはやるつもりはありませんでした。なので、『ステルス』台本を開くまでには大分時間がかかりました。でも、いざ話を知ると、今までになかったアクション映画であり、とても魅力を感じました」カーラ役については「監督と話し合って、生い立ちなども考えました。カーラは子供の頃から、父親と空を飛んでおり、パイロットになる為に心も体も鍛えている女性。私も、子供の頃から目標を持ってきたのでそのような点では同じだと思います」

主演のジェシカ・ビール、ジョシュ・ルーカス、ジェイミー・フォックスらの演技について監督は「特殊効果がいくら凄くても、感情のコンテンツがあってこそ芯のある映画になります。キャラクターがあってこそ映画は心を吹きこまれる。その心を吹き込んでくれたのが、主演の3人です」ジェシカ・ビールは2人について「俳優としても情熱を持った人達で、まるで家族のように心が通じ合っており、とても楽しいロケでした。役ではパイロットとして、支えあって任務を遂行しましたが、映画制作で、俳優として私達も同じように支え合うことができ、内容の濃い仕事ができました」

映画のラストシーンが続編を示唆するものなのではという質問に対して監督は「『スパイダーマン』『ゴッド・ファーザー』など以外のほぼ全ての映画の続編は駄作。私の作品で続編があるものもあるが、監督はしていません。『ステルス』のラストが続編に続くと思われたシーンは、私の精神面を見せる為に描きました。私達は死んだ後は体は無くなるが、魂やエネルギーは残っているということを伝える為に入れたもので、続編に続く為のシーンではありません」

最後に『ステルス』の見どころについて監督は「日本でうけることが見どころです!!」とアピールし、会見は終了した。

(t.suzuki)

☆2005年10月8日、日劇1,他全国東宝洋画系にてロードショー!

□作品紹介『ステルス 』