8月2日、茨城県水戸市、水戸一高グランウンドにて『夜のピクニック』の撮影が快調に進んでます。
撮影には、俳優の多部未華子(主役:甲田貴子役)、石田卓也(主役:西脇融役)、郭智博(戸田忍役)、西原亜希(遊佐美和子役)、貫地谷しほり(後藤梨香役)、 松田まどか(梶谷千秋役)、高部あい(内堀亮子役)らが参加、監督の長澤雅彦を囲んでマスコミ取材が行なわれました。

「夜のピクニック」は恩田陸さん原作の小説の映画化で、現在23万部を売り上げているベストセラー。(新潮社刊)第二回本屋大賞に選ばれた作品。
撮影のほとんどが茨城県内にてオールロケで行い、撮影中。
撮影には、延べ人数で5000人が、25日間の撮影に参加しており、昨日の撮影では、水戸一高グラウンドにて行われ、メインキャストに加え、エキストラが1000人集まっての撮影となりました。実際に原作者の恩田陸さんが水戸一高出身ということもあり、エキストラのうち300人が水戸一高の人。台本7ページに及ぶ膨大なスタートシーンを、ワンカットで撮るという撮影に、朝早くからたくさんのエキストラが集合。クレーンとステディカムを使っての撮影は、ワンカットのため、何度も取り直し、NGの声があがり、最終的に「OK!」が出たときには1000人のエキストラから大拍手が起きました。
また、キャストは実際の撮影の前に60キロの歩行祭の予行練習をして本番に臨みました。
60キロ歩いたことについてメインキャストと監督は下記のように答えました。

西原:大変だったけどあっと言う間でした。でも共演者と仲良くなれたのでとても良かった。
多部:歩いてみたいと言い出したのは私でした。実際本当に大変だったのですが、親友役の西原さんと仲良くなれて本当によかったです。
石田:最初は余裕だと思ったんですが、最後はばてばてで。
郭:最終的には救護バスに乗りましたね(笑い)
監督:本当にしんどいけれどできることならば経験しておいたほうがいいと思っていましたんで、やってよかったです。それから、みんなが夜どんな話をするのかを聞きたかったというのもありますね。それぞれ役者同士が内面的な話をしていたので映画を創るうえでリアリティが持てました。

またそれぞれ役者たちは撮影に際して、それぞれがいろいろな準備をしたという。
西原:体力づくりとりうよりかは、体調管理が大事かと思い、青汁、黒酢、鉄分のサプリメントを持参して臨んでいます。(監督から「ババクセー」役者からは大爆笑)
多部:普段全然歩いたりしないので、家族で普段車で行くようなところをジョギングしたりして体力づくりをしました。
石田:特に何もしてないんです。直前まで別の映画の撮影があったので・・・。
郭:筋トレしました。それから「やるぞ」って気持ち(皆で大笑い)

たくさんのエキストラの人と仕事をすることに関して、は西原さんが「こんなにたくさんの人たちが集まってくれてうれしい」といえば
郭さんは「最近の高校生って体がでかいですね」といい、多部さんは「人数が多いとか少ないとかあまり関係なく、何人であったとしても一体になって映画をつくれているって感じです」と大器の片鱗を見せる発言も。
監督自身は「1000人を集めるということが本当に大変でした。2ヶ月前から地元の方の協力を得てやっているので。
今日の冒頭のシーンの撮影も、これだけの人を集めて、ワンカットで撮影したいと、原作を読んだときにすでに思っていたので本当に集まってよかった。」と語った。

モデルにもなった水戸一高の歩く会に関しては、皆「実際にこういうイベントがあるというのがびっくりした。」と異句同音に答えました。

最後に監督が、「原作のファンがたくさんいる作品なので、想像を裏切らない、歩くロードムービーを撮りたいと思っています。」と締めくくった。

公開は2006年秋、松竹・東急系にて全国ロードショー。
配給はムービーアイ+松竹共同配給。

□作品紹介
『夜のピクニック 』