7/16(土)から9日間に渡り、開催されてきた「Skipシティ国際Dシネマ映画祭」も、いよいよ本日で最終日のフィナーレを迎える事となった。9日間の間には数々のパワーに満ち溢れた素晴らしい作品が上映され多くの観る者を魅了した。その中から厳選なる審査の下、審査員・観客の心を掴んだ作品の表彰式が開催された。

【短編部門奨励賞】
『きみの秘密、僕のこころ』監督:窪田崇
窪田監督:「本当に嬉しいです。皆さんに迷惑かけながら出来上がった作品です。だからこの賞は皆に捧げたい!今後もこれを機にステップアップしながら、来年は長編部門にチャレンジ出来るように頑張りたいと思います。」
『しゃぼんだまとんだ』監督:佐藤克則
佐藤監督:「自分の作品がこのようなスクリーンで、皆さんの前で上映出来たという事がとても嬉しかったです。スタッフ、キャストのみんなありがとう!今後も映画を作り続けていきたいです!」

【短編部門最優秀作品賞】
『珈琲とミルク』監督:熊坂出
熊坂監督:「大変嬉しいです。この場を借りてスタッフやキャスト、本作に関わってくれた全ての方々にお礼申し上げます。今後もこれを励みに、頑張って面白い作品を作っていきたいと思うので見守っていて下さい。」

そして、今回この【短編部門】に選ばれなかったが観客から圧倒的な支持を得て、審査員も素晴らしいと思った2作品に《審査員特別賞》が与えられる事となった。
『夏っちゃんの夏』監督:仙石幸太郎 
『次の信号を左に』監督:下條岳
仙石監督:「夏っちゃんがいて思いついた作品で、夏っちゃんがいなければ出来なかった作品でもあります。夏っちゃんと、スタッフ、妻に大変感謝しています。」
下條監督:「賞が貰えるなんて思っていなくて、ノミネートされただけで十分!これ以上は望まないって思っていたんですけど、前日から賞を目指そうという気持ちが次第に強くなって食事も喉を通らなくて…。だから今、大変嬉しいです。」
仙石監督は、実娘で本作で夏っちゃんを演じたなつきちゃんと一緒に嬉しさを分かち合い、弱冠16歳という若さで受賞した下條監督は感極まって涙ぐみ言葉に詰まる場面も。その度に会場から「頑張れ!」という声が飛び交っていたのは印象的だった。

【長編部門審査員特別賞】
『天使』監督:宮坂まゆみ
宮坂監督:「初めて演出した作品でこんなにも素敵な賞をもらえてとても嬉しいですし、励みになりました。また呼んでもらえるよう頑張ります。そして、未熟な私をいつも助けてくれたスタッフとキャストに感謝します。」

【長編部門技術賞】
『銀飾』監督:ホアン・ジエンジョン
ジエンジョン監督:「こんなにも素晴らしい賞に選んでくれた審査員の方々に心から感謝します。私は初めてデジタルシネマを撮影したのに技術賞なんて賞が頂けるなんて…。今後も映画を作り続けていきたいと思います!」

【長編部門新人監督賞】
『ラスト・ミニット☆』監督:マリナ・キャバ・ラル
マリナ・キャバ・ラル監督:「こんにちは(日本語)。日本に来れただけでも嬉しいのに、賞まで頂いて…。なんだか2つ賞をもらった感じです。私が大切だと思うのはこんなにも真面目なテーマで賞を頂けた事。紛争などがない世の中になってほしいと願います。そして俳優が素晴らしい
演技をしてくれた事に大変感謝します。」

【長編部門優秀作品賞】
該当作品なし
※良い作品が2つあり、どちらもグランプリに進めたいという審査員の意見の結果。

【長編最優秀作品賞】〈グランプリ〉
『ミー・アンド・ユー・アンド・エブリワン・ウィ・ノウ(原題)』監督:ミランダ・ジュライ
ジュライ監督:「私は日本初来日なのですが、日本人の方は皆さん親切で温かく迎え入れてくれて、なんだか自分の家に帰ってきた感じです。女性監督が今回私を含め沢山受賞されてて嬉しいです。」
『ブラザーズ』監督:スサネ・ビア
ビア監督の代理(デンマーク大使館の方):「去年も代理で賞を頂いたんですよ(笑)。だから今回もこのような立派な賞を頂けて大変嬉しく思います。大使館に戻ったら皆に報告します!だから明日の新聞やTVにはこのニュースが載る事でしょう!皆さん本当にありがとう!」

こうして多様性に満ちた作品に彩られ、グローバルな映画祭となった「Skipシティ国際Dシネマ映画祭2005」。今回2回目という若い映画祭だが、来年もぜひ素晴らしい監督と作品に出会えるのを期待しよう!

(菅野奈緒美)

□SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2005
http://www.skipcity-dcf.jp/