近未来を舞台に、『パンチドランク・ラブ』『ラッシュアワー2』『ソードフィッシュ』などのセット装飾を担当したグラハム・ロバートソンが初監督した『エイブル・エドワーズ』が上映された。
本作は、グリーンスクリーンを背景に、人物だけの演技に背景をフルデジタルで合成して作られた作品。そのデジタル技術を駆使したレトロSF大作となっている。
本作では、スティーブン・ソダーバーグ監督が製作支援したこともあり、製作秘話を聞くことができた。

−−−題材であるエイブル・エドワーズを蘇るさせるというアイディアは?
グラハム・ロバートソン監督「本編に登場する人気キャラクターを生み出した架空の人物エイブル・エドワーズは、ミッキー・マウスを生んだウォルト・ディズニーをイメージして作ったキャラクターであり、発想は、現代にウォルト・ディズニーが蘇ったらどうなるだろうか?と友人と考えたことから発します。」

−−−なぜ?キャラクターがアメリカでは、あまり浸透していないパンダなのですか?
グラハム・ロバートソン監督「本編でもあったように、友人と中華レストランで気がついたことで、どことなくミッキーに似ていたからです」

−−−スティーブン・ソダーバーグ監督との縁は?
グラハム・ロバートソン監督「友人からの紹介で、スティーブン・ソダーバーグ監督にポストプロダクション途中に作品を見ていただき、とてもアイディアを気に入ってくれました。また、支援してくれると言ってくれたので、自分のマックが壊れてしまい、新しいマックを買っていただきました。また、編集途中の作業でアイディアなども頂き、この本編はスティーブン・ソダーバーグ監督の手も加わっています」

アイディアは、とても面白く、予算や撮影テクニックなどの面で残念ではあるが、85分間に凝縮されたストーリーは大作映画に値する面白さがある。今後に期待したい監督である。
(YAS)

□SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2005
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