姿を消してしまった幼なじみの千春を探す旅を通して、主人公アキオが自分自身を新たに見出す姿をエモーショナルに描いた『インディアン・サマー』。7月22日の完成披露試写会では、佐藤太監督をはじめ、主演のいしだ壱成、黒谷友香、能世あんな、東知東生といったキャストが一同に会し、舞台挨拶をおこなった。
 金子修介、和田誠、椎名誠らの助監督をつとめる一方TVドラマやドキュメンタリーの演出や脚本などを手がけてきた新鋭・佐藤太監督は「2003年の12月に撮影していた作品なんですが、やっと公開が決まりました。優しく、心の温まる作品になってると思います。」とコメント。
 また、本作で俳優復帰となったいしだ壱成は、「撮影が終わってから1年半ほど経っていますが、こうしてお披露目することができて嬉しいです。僕の思いに共鳴してくださった監督やスタッフ、共演者たちに支えられた映画です。今日この場にこうして立つことができて本当に嬉しいです。すごくかわいい映画です。」と感慨深げに語った。
 共演の黒谷友香は「全員あつまってこうして舞台挨拶することができて幸せです。私が演じたのはいしださん演じる主人公アキオの幼なじみの千春役です。日常のさまざまな思いを描いていて、私も何度見ても共感できる作品です。」と作品の出来映えに太鼓判をおした。
 能世あんなは「いしださんの恋人役ということだったので、台本を読んで私につとまるのか不安で緊張していたんですが、現場に入ってしまうとあんまり不安は感じず、あったかい雰囲気での撮影でした。」と現場の雰囲気の良さを語った。
 また、東知東生は「僕が出ているからってこの作品は決して任侠映画ではありませんよ!僕でもこんないい映画に出るんです。すごく今までにない壱成がこの作品では出ていると思います。彼のそういう空気を感じて僕たちもいい芝居が出来たんじゃないかと思います。」といしだに祝福のメッセージを手向けた。
 最後に監督から、「『インディアン・サマー』というタイトルは、「インディアンの夏」とは小春日和のことを指していて、季節に関係なく曇っている時に光がさすことをそういいます。また、人生で壁にぶちあたったときに光がさすという意味でもあるんですよ。」
観客にむけて、深い深い一礼をして舞台を去っていたいしだの姿が印象的だった。
(綿野)
 
★『インディアン・サマー』は8月13日(土)〜渋谷シネ・アミューズにてレイトショー!