今年で第27回を迎えた「ぴあフィルムフェスティバル(PFF)」のメインプログラム、自主制作映画のコンペティション「PFFアワード2005」の授賞式が7月15日、渋谷東急にておこなわれた。
全国各地域より応募された786本の作品から、一次審査、二次審査を経て15作品が入選となり、本年度の最終審査員である恩地日出夫(映画監督)、青山真治(映画監督)、椎井友紀子(映画プロデューサー)、曽我部恵一(ミュージシャン)、オダギリジョー(俳優)の5名が最終審査員としてグランプリ、準グランプリ、審査員特別賞の選出にあたった。

<グランプリ>
『あるべらえず うんべると−消え入らぬように−』
関乃介監督「6年前、仕事を辞めて、何をしようか迷っていた時、アパートの窓から見える畑を撮りはじめるところから始まりました。そしてウンベルト氏に出会い、この作品が生まれました。ありがとうございました。まだ彼と一緒に撮りつづけています。」

曽我部恵一「僕も実はいつか映画を撮ってPFFに出したいと思っています。入選作品15本ともいろいろ考えさせられていろんな視点がありました。切なかったりおかしかったり、でも感動してガツンと涙したのはこの作品だけでした。ウンベルトのことだけでなく、自分のこともしっかり描こうとしているところがかっこよく、腹がくくれているなと思いました。」

<準グランプリ>
『トロイの欲情』岡太地監督
<審査員特別賞>
「おわりはおわり」川原康臣監督
「珈琲とミルク」熊坂出監督
「BAMBI BONE」渋谷のりこ監督

また、ぴあフィルムフェスティバルパートナーシップ各賞は以下。
<観客賞>
「偶然のつづき」遠藤尚太郎監督
<企画賞(TBS賞)>
「珈琲とミルク」熊坂出監督
<音楽賞(TOKYO FM賞)」>
「トロイの欲情」岡太地監督
<技術賞(IMAGICA賞)>
「トロイの欲情」岡太地監督
<ベストエンタテインメント賞(HUMAX CINEMA賞)>
「ロールキャベツの作り方」熊谷まどか監督
<クリエイティブ賞(エイベックス・エンタテインメント賞)>
「珈琲とミルク」熊坂出監督

入選監督には等しく「PFFスカラシップ」への応募資格が有される。カンヌ映画祭で4賞を受賞した内田けんじ監督の『運命じゃない人』につづく作品が、彼らの中からまた誕生するかもしれない。