去年、一人の怪奇実話作家が「呪い」をテーマにしたドキュメンタリーの最新作を完成させた直後、謎の失踪を遂げた。作家の自宅は全焼し、焼け跡からは作家の妻の焼死体が発見されたが、本人は今も行方不明のままである…
そして、『ノロイ』と名づけられた最新作は、そのあまりの衝撃的な内容ゆえ、発売が見送られた。

問題作、『ノロイ』を、映画という形で発表することを決意したのは、『リング』『呪怨』シリーズで全世界にジャパニーズホラーブームを巻き起こした、一ノ瀬隆重。監督には、新進気鋭の映像作家、白石晃士が抜擢され、白石は一年近い年月をかけて、追加取材や権利処理を行い、ついに禁断の映画『ノロイ』は完成。

『ノロイ』には、制作スタッフが怪奇現象などの資料を調べていた最中アンガールズがリポーターとして登場するTV特番が諸事情により放送中止となった番組の存在を知り、制作会社、テレビ局などには一切触れないという条件で、アンガールズが写っている映像を借り受けたという。その「封印されたTV番組」について、アンガールズの緊急記者会見が行われた。

アンガールズは映画に映像が使われ、結果的に初出演映画となったことについては、新聞で見て初めて知ったという。

その映像というのは、あるバラエティ番組の撮影で神社に女性と田中、山根の三人で行ったところ、女性が霊に憑りつかれたように様子がおかしくなってしまったというもの。撮影はそのまま中止となった。

自分達が知らぬ間に映画初出演となったことについては、山根「知らぬ間に出演になってしまってますけど、ギャラが出るのかが気になります(笑)」田中「映画は、ちゃんと俳優田中として出演したかったです」また、挑戦したい役については「おちゃらけた刑事の役とかやってみたいですね。最後らへんに頑張って死ぬみたいな。おちゃらけた人が頑張って死んじゃったりって、かっこいいじゃないですか」

映画初出演を誰に伝えたいかという質問には田中「元相方で、俳優を目指してるアラキ君に」山根は「お母さんに。よく、こうゆう質問でこう答えてるの聞きますし」

普通、ホラー映画に出るまえには御祓いをするものだが、二人はしてないのではという指摘には、田中「そんなことを言われても、どうしろっていうんですか。これから御祓いすればいいんですか。そんなこといわれたら、なんか肩が重い気がしてきた…」山根「もしこれでコンビを解散するようなことになったら、呪われて解散した初めての芸人になりますね」

映画を観るかとの質問には田中は「観なきゃいけないですか。ところで、舞台挨拶とかに出ちゃったりするのかなあ」と、映画の内容よりも舞台挨拶に興味がある様子。山根は、遊園地のお化け屋敷にも入れないほど恐いのが大嫌いということもあり「観にいった方がいいなら観にいきますけど……明るいところで、音を小さくして観たいです。でもやっぱり、他の人が観て大丈夫って言ったら観てみます」と、やはりあまり乗り気ではない様子。

封印されたTV番組についての緊急会見ということで、恐怖体験の話が飛び出すと思いきや、いつも通りのアンガールズの掛け合いに、笑いの絶えない会見に。

しかし、プロデューサーはハリウッドでも注目を集めるあの一ノ瀬隆重。恐怖映画好きは今夏必見の作品となるだろう。

(T,S)

★作品は8月20日から新宿オスカー、池袋シネマサンシャインにて公開

□公式サイト『ノロイ』