三木聡監督最新作『亀は意外と速く泳ぐ』の初日舞台挨拶が、7月2日(土)テアトル新宿にて行われた。通路まで観客で埋め尽くされた超満員の会場には、三木監督、主演の上野樹里、ふせえり、要潤が登場した。
 
 「くだらない映画にこんなにお客さんが来てくれて嬉しいです(笑)」と挨拶した三木監督は、5月に封切された松尾スズキ主演作『イン・ザ・プール』の監督も務めている。「この2作品は公開時期も近いし、演出は変えなければと。なので『亀は意外と〜』はカラフル、『イン・ザ・プール』は陰気な喜劇を目指しました。実はどちらも小ネタで同じようなところもあるのですが(笑)」。数々の人気番組を手掛けてきた三木監督。面白いと思う基準はなんですかと聞かれると「この前警察に捕まっている人が無実だと抵抗して怒鳴っているのを見かけたんですが、それに対して警察の人は「(静かにしないと)ぶっ飛ばすぞ」とか言わないで、「じゃ、そこのビル行って俺と柔道やろう」と言ってたんです。その時、警察の人は暴力的な言葉を使っちゃいけないんだ、なるほどなー思いました」と微妙な答えを返していた。
 
 続いて上野樹里さんは、19歳にしてやる気のない主婦役をリアルに演じている。その理由については「導かれるように…でしょうか(笑)。(撮影が)始まってしまったら何が起こるかわからないので、楽しんでやればオッケーじゃないかなと」。そして「声に出してこんなに笑った映画は初めて。日常の些細な面白いことを発見できる作品だと思います!」と作品の魅力について語った。

 一方、本作で三枚目の役に挑戦した要さんは「憧れの三木監督と一緒に仕事が出来てとても光栄。今回ヘンな役なので気持ち悪い声とか出してみたら、上野さんに「え?(それは)芝居ですか?」って言われました(笑)。この作品で僕がヅラだと言うことがバレてしまいましたが(笑)そのことは伏せて周りの人に『亀は意外と〜』を広めてください!」、三木監督作の常連・ふせえりさんは「監督は、毎回違うものを要求するしてくる方ですね。あととてもムードを大切にする人。なので…(皆さんも)ムードを大切にした人生を送ってください(笑)」と語り、会場を爆笑の渦に巻き込んだ。
(yamamoto)

☆『亀は意外と速く泳ぐ』はテアトル新宿ほかにて絶賛公開中!(全国順次ロードショー)

□作品紹介
『亀は意外と速く泳ぐ』