『逆境ナイン』は1988年に「少年キャプテン」に連載された島本和彦の傑作漫画。一時は絶版の憂き目に会いながらも、根強いファンにより語り継がれてきた。作品のファンであり、映画化を熱望、そして実現にこぎつけたのは、『海猿』で映画監督デビューを果たした羽住英一郎監督。脚本は「SMAP×SMAP」など放送作家としても第一線で活躍中の福田雄一。豪華スタッフ達が贈る大爆笑、大感動の青春エンタテインメント!

7月2日、渋谷アミューズCQNにて、初日舞台挨拶が行われた。観客の黄色い歓声の中、羽住英一郎監督、玉山鉄二、堀北真希、田中直樹、藤岡弘、全力学園野球部メンバーらが登場。

全力学園野球部のキャプテンの不屈闘志を演じた玉山鉄二は「バカバカしく、どうしようもない映画ですが、メッセージ性が強い作品です。自分自身、中高生の時は青春はありませんでしたが、この作品出演することによって、青春を感じることが出来ました。生きる上で大切なことを色々教えてくれる作品です」

野球部マネージャーを演じる堀北真希は「撮影は、学校に通っているみたいだったので、今日は久々に皆に会えて、同窓会みたいです。この映画に出演して、“逆境”というものを前向きにとらえられるようになりました」

“野球は知らんが、人生は知っている!”という野球についてはド素人な社会科の新任教師にもかかわらず、野球部監督に就任する榊原剛を演じた田中直樹は「原作の大ファンだったので、出演の話がきたときは嬉しかったです。玉山君は、現場でも皆をひっぱってくれて、役じゃなくてもキャプテンのような存在でした。自分より9歳も年下ですが、しゃぶしゃぶを奢ってもらいました(笑)」

万年勝ち知らずの野球部に廃部宣言を突きつける校長を演じる藤岡弘は「“全力でないものは死すべし”“これはこれ それはそれ”など、数々の名言があります。出演者達の全力の演技で、熱い思いが込められた映画です。この映画を観れば、逆境を越えられる!」と役さながらに熱く語り、会場を盛り上げた。

夫婦屋のおばちゃんを演じた内海桂子は、「若い人達が出演する中、83歳の私を出演させてもらえるのは天国へ昇るような気持ちです。私が漫才をはじめた昭和13年は、日本が逆境の真っ只中でした。この映画は、こう生きなきゃいけないと思わせてくれます。この映画を高齢者にも観せて、こう生きるもんだと教えてあげて欲しいです」また、途中、どどいつを披露する場面もあり、会場には手拍子が。

羽住英一郎監督「この映画の企画が通ったことに感謝しています。この作品を制作することが逆境でしたが、そんな時はスタッフ達と“逆境だな!”と明るく言えました。皆さんも、どんどんこの言葉を使って、逆境を乗り越えてください(笑)」
(T.S)

☆作品は7月2日より、渋谷アミューズCQN.池袋シネマサンシャイン
           新宿ジョイシネマ3他、全国公開!

□作品紹介『逆境ナイン 』