〜繰り返される戦乱の中で翻弄される男女の愛、千年湖に封じられた怨念によって打ち砕かれた悲恋〜

6月7日、ポニーキャニオンにて、チョン・ジュノ、キム・ヒョジン主演の韓国映画『千年湖』の記者会見が開催された。

Q:今回の役を演じる上で心がけた点や注意したことは?
チョン「今回は歴史劇なので現代劇とは全く勝手が違います。まずメイクに2、3時間かかるので通常より数時間早く現場入りしなければならず、睡眠を十分に取れませんでした。またひげをつけているので食事がしづらく、結局撮影中に数キロ痩せてしまいました。また鎧の長時間の着用もつらかったです。半年に渡る中国での撮影は本当に大変で俳優陣は皆帰りたいとグチをこぼしていましたが(笑)お互い励まし合って完成させることができました」
キム「善悪の両方のキャラクターを演じ分けるのとアクションが難しかったですね。チョンさんの仰る通り、撮影中の衣装や食事もかなり大変でした」

Q:チョンさんは今回が初の公式来日となりますが、日本の印象は?また、ドラマやミュージックビデオを通して日本にもたくさんファンがいますが、ファンに一言メッセージを。
チョン「日本での韓流ブームのおかげで、たくさんの韓国俳優が来日を果たし、世界に向けて活動の場を広げているが、自分もその一人として来ることができ、とても嬉しく思っています。新作ドラマ、ミュージックビデオは今後日本でも公開される予定ですし、来年以降は、もっとワールドワイドに活動したいと思ってます。日本で人気の高いペ・ヨンジュンさん、チャン・ドンゴンさんには、彼らの人気を脅かすようなことはしないよと伝えておきます(笑)」

Q:共演してお互いの印象は?
チョン「キムさんは今年で21歳になる若い女優さんです。彼女とのベッドシーンがあったのですが、最初このシーンに彼女は非常に躊躇していました。そこで私は彼女のお母さんに電話して、このシーンについての許可を取ったんです(笑)撮影中は兄弟のように仲良く、楽しく過ごすことが出来ました。実際に撮ったラブシーンはもっと長かったのですが、本編では若干カットされ短くなっているので、それが残念ですね」
キム「母に許可を取ったという裏話を韓国でのプロモーション中もいつもするのですが、まさか日本でもするとは思いませんでした(笑)チョンさんは大先輩であり、あらゆる面で学ぶべきことが多くあります」

Q:チョンさんは、これまでにも何本かアクション映画に出演されていますが、今回のアクション監督のユエン・タクさんの印象は?また本作のアクションの難しかったところは?
チョン「この作品はロマンス、ファンタジー、アクションなど、いくつもの要素がつまった映画です。イ・グァンフン監督は最初、ユエンがこれまでやってきた香港的なワイヤーアクションは減らして、よりリアリティーのあるものをと、お願いしていたが、やはりワイヤーなしでは成り立たないアクションが非常に多かったこともあり、このような形で完成しました。私個人としては、もっと韓国的なものになると期待していたので、いささか残念でした。完成後、ユエンと、もし「千年湖2」を製作することがあれば、その時はより韓国的なものにしたいね、とお話しました」

Q:キムさんに質問。善と悪の2つのキャラクターを演じ分ける上で苦労した点や留意した点は?
キム「冒頭では、純粋な心をもった女性ですが、途中、悪霊にとりつかれ変貌していきます。やはり後半の悪のキャラクターが非常に難しかったです。霊にとりつかれ、その上で、恋に落ちる演技もしなければいけません。セリフがほとんどないので、目の演技だけでどう見せていくかが課題でした」

Q:最後に日本の皆さんにメッセージを。
チョン「タイトルの通り、これは千年の恨(ハン)の因縁をもつ湖と現世では叶わなかった恋を死後の世界で成就させるというストーリーです。私自身、脚本を読んだ時点で惹き込まれましたし、観客の皆さんにも必ず共感していただけるものだと思うので是非御覧になってください。」
キム「見所はたくさんあります。特に女性にお勧めしたいですね。女性の琴線に触れる作品だと思います」

今をときめく韓国スターとしてのオーラを十ニ分に放つチョン・ジュノさん。若手でありながら、非常に落ち着きのある大人っぽい雰囲気を漂わせたキム・ヒョジンさん。今後も、ドラマに映画に活躍は続くそうで、今後の二人に期待したい。(葉山君恵)

☆東京:シブヤ・シネマ・ソサエティ 2005年8月上旬より公開予定

■作品紹介
■『千年湖』公式サイト