5月28日『オペレッタ狸御殿』の初日舞台挨拶が行われた。会場には鈴木清順監督、オダギリジョー、薬師丸ひろ子、由紀さおり、加藤和也その他出演者が登場。

狸と人は恋におちてはなりませぬ———。
唐の国から狸御殿に招かれた狸姫と、実の父に命を狙われる、がらさ城城主の世継ぎ、雨千代。ひと目で恋に落ちた二人に、様々な試練が待ち受ける。果たして、狸の人の道ならぬ恋の行方は———?

鈴木清順監督がどうしても自分の手で撮って起きたかった企画、それが青春時代胸を躍らせながら観た“狸御殿”シリーズ。1939年から59年の日本映画黄金期に、市川雷蔵、若尾文子、などの大スターを起用し、狸の国を舞台に笑いあり涙ありの物語を歌と踊りで綴り、大ヒットを記録した人気シリーズ。『オペレッタ狸御殿』はまさに、21世紀の”清順版狸御殿”となった。

カンヌ映画祭でも特別上映され、観客も反応もかなり良かったと語る鈴木清順監督。日本での初日舞台挨拶をむかえ、「狸ひいきの方々に来て頂けて、とても喜ばしいです」

今回、歌にも挑戦したオダギリジョーは「カンヌ映画祭でも、フランスの方々に笑ってもらえた。海外の人たちに受け入れられたのがとても嬉しかったです。是非大画面で皆で笑って見て欲しいです」

お萩の局を演じた、薬師丸ひろ子は「出演者がみんな、監督のリクエストに応えようと一生懸命になれた作品です」世界の清順監督作品に出演とのことで、俳優人たちも気合が入った様子を語った。

100歳の老婆を演じた由記さおりは、「念願の監督の作品に出演できました。本当に笑える作品です。いつもの姉と歌っているようなのとは異なり、ラップや、ロックなどにも挑戦したりと、よい経験ができて光栄です」

水戸黄門の“うっかり八兵衛”でもお馴染みの高橋元太郎は「私の芸能活動を代表する素晴らしい作品です」

“狸御殿”シリーズでも多数出演し、今回特別デジタル出演た大スター美空ひばり息子、加藤かずやは「母にとってゆかりのある作品に、豪華な出演者達の中で出演させてもらえて光栄です」

腰元狸役の尾上紫、下石奈緒、椎名法子らは鈴木清順監督の作品に出演でき、とても嬉しかったとのこと。

子狸役の、永嶌花音、南川ある、一木有海らは「歌ったり踊りするのが楽しかった。」「監督がとても優しかった。」「狸のしっぽをつけたままトイレにいくのは大変だった」などの素直な発言に会場の笑いを誘った。

(T,S)

作品は、丸の内ピカデリー2他、全国松竹・東急系にて5月28日より公開

□ 作品紹介
『オペレッタ狸御殿 』