雑誌「セブンティーン」のモデルとして十代の女の子たちから絶大な支持を得る浅見れいな。その活動の場を舞台やテレビ、映画へとうつし女優としての活躍もこれから最も期待されている彼女の初主演作『ヘアスタイル』が4月30日よりテアトル新宿にて公開初日を迎えた。

 昨年『下妻物語』が大ヒットを記録した中島哲也監督が今作のプロデューサーをつとめ、講師をつとめるENBUゼミの若き映画監督たち3組に浅見れいな嬢をモチーフにそれぞれ競作させたのオムニバス映画がこの『ヘアスタイル』だ。一人の女優をキーワードとしたオムニバスというのは今までにない新しい形。中島哲也プロデューサーいわく製作のきっかけはひとえに浅見れいな嬢の存在だとか。「僕は普段テレビのコマーシャルを作っているんですがそこで浅見さんとご一緒したのがはじまりです。この人で映画を撮れば素晴らしい魅力を引き出せるんじゃないかと思ったんですよね。でも自信がなかったから監督は他の人にやらせてしまった(笑)」と大絶賛、対して浅見本人は「今日はじめて誉められた!」とテレ笑いしながら「監督それぞれの個性がよく出ていると思うので、笑いあり涙ありちょっとせつない話もあります。楽しんでください。」と作品について語った。
 今回浅見が演じたのは、エロ本ばかり置いているおさげ髪の古本屋の娘(「おさげの本棚」)、アフロ頭に黒人メイクで愛の料理修行にはげむニューヨークのバーバラ(「アフロアメリカン」)、人々の記憶に残る自殺方法を探し続けるマッシュルーム頭にそばかすのカズミ(「マッシュルーム」)…それぞれヘアスタイルも変わればキャラクターも180度違う女の子。

 「おさげの本棚」の岩田ユキ監督は「設定だけみると、貧乏だし運も悪いし不幸な人たちばっかり出ているけど、映画をみればそうは見えないと思います。むしと幸せな人たちばっかりな印象かと思います。それはたぶん浅見れいなさん、山本浩司さん、それと私のお陰(笑)。ほっこりした空気を感じてくださいね。」と大胆不敵なコメント。

 「アフロアメリカ」をハロルド松村名義で共作した松村良洋と吉田真也は「浅見さんがギャグをするというので色んな魅力が引き出せたと思います。ポップコーンとか食べながら気楽に見てください。」(松村)「浅見さんの衣装がホットパンツを履いていたりエキサイティングな映画になったと思います。」と自信満々。
 浅見さんと同じくアフロ頭で映画初出演した水玉れっぷう隊のアキさんは「他の芸人には映画に出るってことでかっこつけて言ってたけど、結局僕の出てる部分だけコントみたいになってます(笑)。」とコメント。

 「マッシュルーム」の宮野雅之監督は、「僕はこんな顔をしていますが少女漫画趣味なのでとても可愛らしい作品に仕上がったと思います。キュートな浅見さんと松尾さんを見てください。」とアピール。出演の松尾政寿さんが「記憶を失った役をやるのはあまりないですよね(笑)。宮野監督から色々アドバイスを受けて演技はつくっていきました。」とやや緊張気味にコメントすると浅見さんと宮野監督はなぜか爆笑。ふだんとのギャップに大笑いする姿に仲のよさをかいまみせてくれた。

☆『ヘアスタイル』はテアトル新宿にてレイト公開中!

□作品紹介
『ヘアスタイル』