4月29日(金)、『自転車吐息』『自殺サークル』の園子温監督が放つ最新作『夢の中へ』の完成披露試写会が行われた。本作はイタリアの作家A・モラビアの「夢」に関する短編をモチーフにした物語で、もともと短編映画として企画。しかし何人もの俳優を次々に巻き込み、最終的にシーンが追加され100分を超える長編として完成した。試写上映前の舞台挨拶には、主演の田中哲司さん、夏生ゆうなさん、村上淳さん、臼田あさ美さん、菜葉菜さんが駆けつけた。

 映画初主演となる田中さんは、前作『ハザード』のNYロケで園監督と意気投合し、監督の分身ともいえる男・ムツゴロウを熱演。「こんなに沢山集まってくれてとても嬉しいです。僕の役はとてもいい加減な男ですが、僕自身は全然違います。それだけは憶えておいてください(笑)」と笑顔を見せた。続いて、ムツゴロウの恋人を演じた夏生ゆうなさんは「舞台女優の役をやったのですが、イメージだけで演じてしまったところがあるので、違っていたらゴメンなさい…(笑)。私も今日(完成したものを)初めて見ますので、とても楽しみにしています」と語り、村上淳さんは「僕が真ん中にいるのはおかしいですよね(挨拶中の並びでは村上さんが中央にいた)。これくらいでマイク(の音)大丈夫ですか?」と確認して終了。個性派俳優としても名を馳せる村上さんらしいコメント(?)を残した。

(yamamoto)

☆『夢の中へ』は6月下旬テアトル新宿にてレイトショー公開予定

□作品紹介
『夢の中へ』