徳島の山村で写真館を営む職人気質の父、そして反発して東京でカメラマンの助手を務める息子。いつの間にかすれ違ってしまった父と子だったが、“故郷の村や人々を写真集にして残してほしい”その依頼から始まった父と息子の心の旅。日本の雄大な自然を舞台に、家族の絆を改めて感じさせる感涙作である。

 本日、東京都写真美術館にて『村の写真集』初日舞台挨拶が行われ、父役の藤竜也さんと息子役の海東健さん、そして甲本雅裕さん、原田知世さん、監督の三原光尋さんらが登壇した。場内は沢山の観客で埋め尽くされゲストの方々を盛大な拍手で迎え入れた。 
 
藤さん:「これだけ地味な映画だけど全国で公開が決まり、大変嬉しく思います。」

海東さん:「沢山の人達の協力で出来上がった作品です。ありがとうございます。そして今日ここに来てくださった方々、本当にありがとうございます!」

甲本さん:「本作に参加して家族というものについて考えさせられ、血の繋がりだけが家族ではないということがわかりました。なんだか少し大人になれた気がしま
す。」

原田さん:「私は撮影期間が皆さんよりとても短かったのですが、地元(徳島)の方々が炊き出しを用意してくれたり本当にみんなで映画を作っているんだ!という感じがしましたね。その温もりは映像からも伝わってくると思います。私は本作を観て号泣してしまいました。」

三原監督:「本作はずっと作りたかった映画で、日本の素晴らしい風土をどうしても映像として収めたかったんです。素晴らしい俳優さんたちにも恵まれ、今日ここで作品を披露できるなんて感無量ですね。」

 監督が一時涙ぐむ場面もあったが観客の温かい拍手に包まれ、初日舞台挨拶は大盛況で幕を閉じた。

(菅野奈緒美)

□作品紹介
村の写真集

※『村の写真集』は大阪:梅田OS劇場C.A.P(5月7日より)、神戸:OS・シネフェニックス(5月7日より)、広島:広島宝塚(5月14日より)、京都:京都シネマ(6月公開)、名古屋:シネマスコーレ(陽春公開)、高知:高知東宝(初夏公開)、三重:津大門シネマ、宮城:仙台フォーラム、北海道:シアターキノ、新潟:シネウインド  他、全国順次公開