交通事故に逢い、殆どの記憶を無くした男、カン・ミン。だが失われた記憶を取戻すべく断片的な記憶を再構成しようとするカンは、不可解で謎めいた記憶の迷宮の奥底に迷いこんで行く…。「蜘蛛の森へ行かなければ。そこには二つの死体がある…」
 長篇監督デビュー作『フラワー・アイランド』が東京フィルメックスで最優秀賞を受賞したソン・イルゴン監督の最新作は、各地の国際映画祭でも高い評価を集めているサスペンス・スリラー、『スパイダー・フォレスト 懺悔』だ。凝った絵作りに加え、記憶を無くす主人公に扮したカム・ウソン(『結婚は狂気の沙汰』)、主人公の亡き妻と森の近くに住む謎めいた女のニ役を演じるソ・ジョヨン(『魚と寝る女』)とキャスト陣も充実だ。
 本作の特別試写会が、3月29日に九段会館で開催された。当日は本作で主人公を記憶の迷宮の奥深くへと誘う本作のヒロインに因み、同じく大人の女として人々を魅惑し続けている川島なお美がゲストとして登場し、トークショーが行われた。
 蜘蛛を連祖させるブルーのドレスを纏い、場内を魅了した川島は「残酷で美しい作品で、ちょっと違うかもしれませんがディヴィッド・リンチの『マルホランド・ドライヴ』を彷彿させるところもありますね。見るたびに印象が変わり、新たな発見のある映画です。特に印象に残ったのは、ソ・ジョヨンの一人二役ぶりですね。私自身も経験がありMすが、全く違う二つの役を演じるのは、とても演り甲斐があるんですよ」と、ご自身の経験を交えつつ、本作の魅力をアピールした。  
 なお、『スパイダー・フォレスト 懺悔』は2005年4月9日より銀座シネパトス、池袋シネマロサ他にてロードショー!
(殿井君人)

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スパイダー・フォレスト 懺悔
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