『殺し屋1』『ヴァイブレータ』などで注目を集める俳優・大森南朋。決してすごくかっこいいわけではないのその存在感と圧倒的な演技力で多くの熱心なファンをもつ彼の初期作品、また意外な作品、代表作を一週間にわたって特集上映する「大森南朋、天然のカオス」が渋谷ユーロスペースで公開された。
3月16日のトークイベントには、友人のマギーを司会に、大森本人、監督作すべてに大森を起用しつづけている山田英治監督が登場した。マギーは開口一番「俺が最初に出てきたときと、南朋が出てきたときのこのキャー!の声の差がすごいね〜」とぼやくと「だって俺の特集上映だもの」とあっさり返した大森の一言が可笑しい。
上映作品『春眠り世田谷』の監督でもある山田は大森との出会いを、「7年前くらいの映画のキャストを探してたところ、いい役者がいると紹介されて僕の安アパートで面接したんです。」(山田)「古着屋で働きながらちょこちょこVシネ出たり、痴漢役やったりしてました(笑)」(大森)
 「刑事まつり」の企画で大森が初監督をつとめた『リハビリ刑事』では山田が脚本を担当している。「現場で一番自然でいられたのは三池監督の現場でした。悪くいうとほったらかしなんだけど、結果的にうまく現場は回っている。とんな感じで俺もいきたいと思ってたんだけど・・・」というと「そういう感じになってたと思うよ。俳優だからそういう場を演じるっていうのもうまく演出できるじゃないかな。」と山田が答える「大森くんは、俳優としては居るだけでOKなんだよね。雰囲気がでるんですよ。今回のこのタイトル「天然のカオス」って誰がつけたの?ぴったりだよね」と大絶賛。大森南朋の天然のカオスのとりこになる人、これからもじわじわ増殖していくでしょう!
(綿野)