『人魚伝説』『死霊の罠』等で映画史に名を残してきた鬼才・池田敏春監督が、映像化不可能といわれたミステリー小説「ハサミ男」を見事映画化。主演に豊川悦司、麻生久美子を迎えた本作は、予想を裏切る映像スタイルと全身全霊をかけた“池田”演出によって、原作の独特の雰囲気を再現しつつ、現代人の心の闇を鋭く描く新感覚スリラーとなっている。
 
 今月19日(土)に公開初日を迎え、池田監督、豊川悦司さん、麻生久美子さん、斎藤歩さん、樋口浩二さんが舞台挨拶に駆けつけた。
 「とにかくお客さんが驚く作品を作りたかった」と語る池田監督は、「これ以上のものを俺は今作れないなぁと思っています」と作品の出来に自信を見せた。
 「監督にすべてお任せしました。すべて監督の責任です(笑)」と笑う豊川さんは、「実際に見てみて、すごく面白いというのが第一印象です。自分が出演しているものを客観的に見ることは難しいんですが、グイグイ引っ張られるし、力のある映画。どれくらい面白いかは皆さんの目で確かめてください」。続いて麻生さんは「雰囲気や音楽とかすごく好きです。あまり難しいことを考えずに楽しんでもらえれば」とそれぞれ語った。
 
 また、斉藤さんは「先ほど監督がお客さんが驚くような作品を作りたいと仰いましたが、役者もびっくりするような現場でした。不思議という言葉が一番ふさわしい映画です」、樋口さんは「池田監督のもとで刑事役の集大成をやってしまったかなと(笑)。池田ワールドが炸裂している作品なので、監督が随所に散りばめている“違和感”をキーワードに楽しんでください」と作品をアピールした。
 
 池田監督いわく、「前半を見ていたらあれ?、あれ?というのがあるかもしれませんが、ちゃんとキレイに解決して、感動して帰れますので安心して見てください」とのこと。映像化不可能といわれながらも、映像各社からオファーが殺到したという本作は、サイコ・スリラーに新たな歴史を刻むだろう。
 
(yamamoto)

☆『ハサミ男』はお台場シネマメディアージュほかにて絶賛公開中!!

□作品紹介
『ハサミ男』