あのサム・ライミがプロデューサーを務め、ハリウッド初の日本人監督作品であり、全米公開後2週連続NO.1という快挙を成し遂げた『THE JUON/呪怨』。2000年以降、日本で「本当に恐い」と人気を集めていた『呪怨』シリーズのハリウッドリメイク版である本作は、オリジナルと同じく清水崇がメガホンをとり、すべて日本で撮影が行われ、“日本で作られたハリウッド映画”という異例の特色をもつ。
 あまりに過激すぎるために全米公開版ではカットされたシーンを含むディレクターズカット版の日本特別公開を来週に控えた本日、清水崇監督、主演のサラ・ミシェル・ゲラー、一瀬重孝プロデューサーが来日し会見を開いた。

 監督は、「全米で1位をとれたと聞いてあまりピンとはこないんですが、受け入れてもらえたんだなと思い本当に嬉しいです。現場では意見を通せて、僕なりの恐怖描写ができました。楽しかったです」と満足げに撮影を振り返りながらも「アメリカ人が感じる恐怖とは?」と悩んだことも明かした。
 「監督のビジョンをどう体現するかが俳優の役目」とハリウッド女優の誇りをもって演じたサラは、「日本の水っぽい感じの恐さをサム・ライミは分かってくれていました。ハリウッドシステムではスタジオプロデューサーがコントロールしたがるものなのですが、今回は監督に一任されていて、彼が「監督を信用している」という評価の表れだと思います。これはスゴイことです」と監督を称えた。また「(映画に登場する幽霊の)少年がガイドをする観光ツアーなんてどう?」と皆を笑わせる場面もあり、明るい一面を見せてくれた。 
 一瀬プロデューサーは「『リング』の高橋洋も言っていたことですが、「アメリカ人が日本に来たいと思わなくなるくらいのものを作ろう」という感じでした。我々は恐怖の伝道師となって、正しい恐怖を教えてやろうじゃないかと(笑)」と述べた。

 「京都も行ったし箱根も行ったし、上野動物園でパンダも見ました。私は究極の観光客!」と、長期日本滞在中に日本を満喫したそうでにっこりと笑うサラ。「シャワーのシーンは恐かった」ともらしていたが、いやいや、それだけではないに決まっている。いったいどれだけ恐いのか…?“死んでも逃げられない”という恐怖、体験してみる勇気があなたにはありますか!?
(村松美和)

■『THE JUON/呪怨』は、2月11日より渋谷東急ほか全国松竹・東急系にてロードショー!

□作品紹介
『THE JUON/呪怨』