公開直前にお告げでタイトルが変わった『ゴーストシャウト』。ゴーストを退治するネゴシエイターが活躍する、ラブあり、笑いあり、涙ありのコメディだ。その注目作が本日、公開初日を迎え、テアトル新宿にて舞台挨拶を行った。徹夜組20人、立ち見も出た会場に駆けつけたのは塚本連平監督、滝沢沙織、井澤健、永井大、高樹マリア、南野陽子。それぞれ映画への思い、撮影での想い出を語った。

「クリスマス前なのにこんなおバカな作品に、沢山来てもらって嬉しいです」とは塚本監督。印象的なシーンを聞かれ、いくつも挙げてしまい結局「すべてのシーンです」とまとめたり、どう作品を見て欲しいのかと質問され、「お菓子とジュースしながら見て欲しいです」と答えるなどいたってマイペース。監督独特の口調に会場は何度も笑いに包まれた。

 主役を務めた滝沢沙織さんは映画初主演ながら、つらい仕事を辞めて、結婚を願う荒っぽいゴーストネゴシエイターを好演した。「糠みそを浴びるシーンがあるんですが、長時間撮影するので乾燥してかぴかぴしてくるのが大変でした(笑)。でもそれを撮ってから皆に一皮むけたと言われました」(滝沢)
また、男性ゴーストネゴシエイターを演じた井澤健さんは「癒し系の男性ネゴシエイターと聞いて、素晴らしいなと思いました(笑)。印象的だったのは、滝沢さんと雪の中でクリームまみれになったことですね」と語った。

 その他の出演者も、それぞれエピソードを披露。「役づくりは素のままなので特にしていないです!」と語ったのは、ワガママな歌手つぐみを演じた高樹マリアさん。映画初出演ながら大物ぶりを発揮した。そして、かつてクラシック歌手だった幽霊役の南野陽子さんは「クラシック歌手だからといって気負いはありませんでした。志していたという女性なので、自分なりに歌はあまりうまくないのではと解釈していたので…」とこちらも自然体で役に臨んだ様子。一方、空手歴17年、インターハイ・国体で全国5位の実績を持つ永井大さんもその実力を劇中で見せつけている。しかし「アドリブを含めて映画の中で瓦割りをしたんですが、普段は木を使うところを本当に屋根瓦を使いました…」とこちらは苦労があったようだ。

最後は塚本監督からの言葉で舞台挨拶は締めくくられた。「可愛げのある、バカなコメディができたと思います。気楽に楽しんでもらえれば。そして仕事や勉強で疲れた人の心に響いてくれればと思います」

(山本)

☆『ゴーストシャウト』はテアトル新宿、テアトル池袋にて公開中

■作品紹介
『ゴーストシャウト』