江戸川乱歩小説の中で最もおどろおどろしく、かつ官能的でありながら映像化不可能と言われ、いまだかつて誰もメガホンを取らなかった4つの作品の映画化がついに決定した!(企画製作:ミコット・エンド・バサラ、配給:アルバトロス・フィルム)
幻想的な悪夢譚の「火星の運河」、鏡に魅了された男の狂気を描いた「鏡地獄」、人間に潜む獣性の醜さと恐ろしさ、哀れさを描いた「芋虫」、地獄の恋を描いた「蟲」。人間の深淵まで追及したエモーションと圧倒的なビジュアルを4人の個性派監督が完全映画化!ベテラン実相寺昭雄が7年ぶりの待望の新作となるのをはじめ、ピンク映画界の鬼才佐藤寿保、また若者に圧倒的な人気を誇る映像ディレクターの竹内スグルとカリスマ漫画家カネコアツシがともに初監督に挑戦する。

Q:今回の『乱歩地獄』の「鏡地獄」では、どのような役なのですか?
成宮:鏡作りをストイックに取り組んでいる男性(齋透)役で、自分の理想の鏡を完成させるために行動が行過ぎて人を殺めてしまいます。最初の印象ではナルシズムの強い人かと思ったのですが、それだけではなく磨き上げることに夢中な、ある意味ではやさしい人なのではないか、とも思いました。

Q:今回の衣装とヘアースタイルが目を引きますが。
成宮:衣装の北村道子さんとヘアメイクの勇見勝彦さんはいつか仕事をしてみたいと思っていた方々だったので、それが叶ってとても嬉しいです。話し合いながらスタイルを決めていく際にも役者として共感できる部分がたくさんあり、勉強になりました。

Q:お互いの印象について教えてください。
成宮:浅野さんとは初日なので緊張していてまだあまり話をしていません。台本上、あまり馴染んでしまわない方が良いような気もしていたので・・・。以前プライベートでお会いしたときは、飾らない方だなと思いました。素でいるのに普通の人とは何かが違う、一言では言い表せないイメージの人です。

浅野:衣装合わせで先日お会いしたときにはドキドキしました(笑)。女の子っぽいというのか・・・色気があって今回の役にぴったりだと思いました。

Q:脚本を読んだときの感想は?
浅野:終わりのシーンがすごく好きでした。そこに向けて進んでいこうと思います。
成宮:人間の中の、人には見せられない部分を取り出して見せたような作品だと思いました。どの時代でも腐らない作品になると思います。現代は刺激的は事が多すぎてちょっとした事では誰も驚きませんが、そんな世の中に向けてこの作品ですごいことが出来たら、と思っています。

Q:過去、多くの人が演じた明智小五郎ですが、浅野さんが作り上げようとしている明智像はどんなものですか?
浅野:今まであまり明智モノを見てこなかったので、いろいろ人に言われるのですが特に気負いはありません。明智を演じるにあたっては、正直どうしていいのかわからないことだらけで難しいです(笑)。自分でもどうなってるのかわからないので出来上がりが楽しみです。

Q:1本の映画の中で、複数の監督に様々な明智小五郎を演出されるのはどういう気分ですか?
浅野:オムニバス4本なので、忘れた頃に次の撮影がやってくるという感じで毎回新しい現場の気分ですが、乱歩で繋がっているという・・・面白い体験ですね。
(記事提供:アルバトロス・フィルム)

□作品紹介
『乱歩地獄』