初の本格的韓日共同製作による、長篇アニメーション映画が誕生。『新暗行御史』は、世界を圧巻するアニメ大国・日本と、国を挙げて映像コンテンツを支援する韓国とが、正面から手を組んで製作し、両国で同時期にロードショー公開される話題作である。原作コミックは、月刊サンデーGX(小学館・刊)で連載中の超人気作品。原作のユン・インワン、作画のヤン・ギョンイルはともに韓国人でありながら、日本のコミック市場に向けた完全オリジナル作品として、『新暗行御史』を発表。日本のコミックファンからも、熱狂的に迎え入れられた。

本日その『新暗行御史』初日舞台挨拶がシネ・リーブル池袋で開催された。登壇したのは、
原作者のユン・インワンさん、監督の志村錠児さん、声優で文秀役の藤原啓治さん、山道役の小林沙苗さん。コメントは以下の通り。

監督:「今回この作品をアニメーションにするに当たって、韓国を調べたりしているうちに韓国にとても親近感が湧き身近なものに感じました。良い国だなぁ、と。苦労した点は、クオリティや原作の雰囲気をどれだけ出せるか?という事でした。韓国ではもう本作の試写会が行われ私も行ったのですが、反応がすごくて!思い入れというか、気持ちの入り方が違うんですよ、それは韓国のアニメだからでしょうね。」

インワン:「自分の絵がアニメーションになって動くというのはとても嬉しいですね。2次元だったものが3次元の世界へ行くのですから。見ているだけで感激です。アニメーションというのは韓国ではあまりプロモーションしないんですけどこの作品は別。国全体をあげてのプロモーション展開をしています。この間は自分がドライブ中に百貨店に貼ってある本作の巨大ポスターに目を奪われ、危ないところでした(笑)ま、次回作も作れるように素晴らしい作品と言われるようにしたいですね。」

藤原:「今回は韓国と日本の合作アニメーション映画という事でプレッシャーを感じましたね。恥ずかしくないものをやらなきゃ!という気持ちでいっぱいでした。韓国での試写会に監督が行ったそうですが自分も物凄く行きたかったなぁ。」

小林:「父が韓国をすごく愛していて、本作に出るという事を言ったら大喜びで(笑)アフレコ現場もすごく楽しかったですね。インパクトが強い映像なので何度も何度も見て頂けたらと思います。」

韓国で一足先に公開し、堂々のトップ10入りを果たした『新暗行御史』。
世界に誇るアニメ大国の日本と、国をあげてアニメコンテンツ産業に取り組む韓国との国境を越えたコラボレーションをぜひともその目でしっかりと見て頂きたいと思う。

※2004年12月4日、シネ・リーブル池袋他にてロードショー
(菅野奈緒美)
■作品紹介
新暗行御史