いよいよ来週20日から開催される東京フィルメックス2004。毎年通好みのラインナップで映画ファンからの信頼も厚いこの映画祭だが、11月5日にはプレイベントとして、映画祭で特集するカナダの鬼才、ガイ・マディン監督の初期作品のスクリーニングが行われた。
現代における最も独創的な映画作家の一人として国際的に高く評価さている、このガイ・マディン監督。妖しく幻想的で奇妙な映像による、夢かうつつかわからぬ世界に観客はただよい、翻弄され、なにがなんだかわからないうちに彼独特の美意識と突然現れるお茶目なユーモアセンスにうっとハートを撃たれてしまう。
プレイベントではマディンのデビュー作「ギムリ・ホスピタル」と第二作目「アーク・エンジェル」を上映。この2本以降日本での劇場公開の機会がなかったマディン作品だが、東京フィルメックスでは『世界で一番悲しい音楽』『臆病者はひざまづく』他短編2本に加え、クロージング作品としてマディンがブラム・ストーカー原作の「ドラキュラ」に挑戦した『ドラキュラ 乙女の日記』も上映する。マディンがどのようなアプローチでドラキュラを題材に映像を紡ぎだしてくれるのか、今から楽しみだ。
(綿野)

☆東京フィルメックス2004は11月20日〜28日、有楽町朝日ホールほかで開催!

□東京フィルメックス2004http://www.filmex.net/index.htm