今年5月に公開され大ヒットを記録し、全米公開時には初登場№1を記録した「ドーン・オブ・ザ・デッド」が早くもDVDとなって11月5日から発売される。ゾンビ映画のマスターピースであるG・A・ロメロ監督の名作『ゾンビ(原題 DAWN OF THE DEAD)』を英国CF界の俊英ザック・スナイダーが“再構築”したこの作品は、名作から珍作、はたまた亜流や粗悪品などあまたあるゾンビ映画の中でも正統派としてホラーファンからも熱烈に支持され、ゾンビ映画史において“走るゾンビ”の登場としても記録されるであろう傑作である。
この作品のDVD発売を記念して、イマジン・スタジオではDVDに収録されるディレクターズ・カットバージョンでの特別試写会が開かれ、特別ゲストとして作家兼ミュージシャンの大槻ケンヂさんが登場。ホラー映画、そしてゾンビ映画の大ファンで、自身も美少女ゾンビ小説「ステーシー」(角川書店刊)が映画化されるなどゾンビとはゆかりの深いオーケン。東京国際ファンタスティック映画祭でおなじみのプログラミング・ディレクターの大場渉太さんをMCに迎え、心にゾンビの3文字を刻み込んだ熱い男2人のゾンビトークで上映前の会場はすでにヒートアップ!オーケンが「正しいゾンビ映画の見方」を観客にレクチャーしてくれた。

まず、ゾンビ映画では自分のお気に入りのゾンビを探すこと。色んな人間がゾンビに扮するなか、職業や人種やら多種多様のゾンビが画面を徘徊する。その中で自分がコレ!と思ったゾンビをウォッチするのが通の楽しみ方。「ロメロ版『ゾンビ』でもモルモン教ゾンビやらゴスロリゾンビやら看護婦ゾンビなど色んなゾンビが見れますよ。」ちなみに『ドーン〜』でのオーケンお気に入りは片腕東洋ゾンビ。「カンフーの構えとか是非やってほしかったね(笑)」。片腕東洋ゾンビが登場するのはDVDのディレクターズカットバージョンのみだとか。こちらもチェック!
また、オーケンのゾンビ映画新定義として「ゾンビは早食いだ!」説も飛び出した。ロメロによって生み出されたゾンビの定義「ゾンビにかまれたらゾンビになる」「ゾンビは頭を撃たないと死なない」「ゾンビは人間を食う」。これを肴に、「噛まれた人もゾンビになるけど、その前に襲われた時点でもう食われちゃうからゾンビの数は増えないのでは?ゾンビはゾンビを食わないけど、襲ったときすぐ食わないとすぐにゾンビ化しちゃうから食うほうももう早くたいらげないとダメだよね。」などと言いたい放題トーク。聞いてるほうもゾンビなんだかなんの話なんだかよくわからなくなってくる始末。楽しいゾンビ話をひとしきり披露してくれたオーケン。「なんだか僕もまたゾンビもの作りたくなってきちゃったなぁ」とポツリ。と、MCの大場さんからすかさず「来年の東京ファンタに向けて是非!」の声があがる。現在ロメロもトロントで「ゾンビ」シリーズ第四弾の「Land of the Dead」を準備しているとか。また「28日後」の続編ももう企画されているとか。来年にかけてもまだまだゾンビから目が離せない!
(綿野)

※『ドーン・オブ・ザ・デッド ディレクターズカット』は11月5日発売!
(ディレクターズカットバージョンはセルDVDのみ。レンタルでは劇場公開版の収録。またトークショーでも大絶賛の特典映像も合計79分たっぷり大容量!)

■作品紹介
『ドーン・オブ・ザ・デッド』