「小学生と女子高生がエロチャットにはまった!」
『蹴りたい背中』で芥川賞を史上最年少受賞した綿矢りさのデビュー作『インストール』。そこに描かれた、誰もが経験したことのあるアセリやなんとなく不安な気持ちに多くの女性たちが共感し、50万部を突破した大ヒット。学校生活&受験戦争からドロップアウトした主人公・朝子を演じるのは、映画、ドラマ、CM,グラビアと活躍し、同世代の女優の中では常にトップを走り続ける上戸彩。いままでにない大胆な演技を披露している。相手役の“おませ”な小学生かずよしには、こちらも数々の映画、ドラマに出演、“天才子役”の名を欲しいままにしている神木隆之介。
監督は、深夜ドラマ・バラエティ黄金期の一翼を担い、近年では『慎吾ママドラマスペシャル』『ウソコイ』等のドラマを手がけ、好評を博した片岡K。これが満を持しての映画初監督作になる。
本日はその上戸彩さん、神木隆之介くん、片岡K監督の三人のゲストを招いての記者会見が行われ、撮影秘話を沢山聞かせてくれた。

Q.後半で上戸さんが「おっぱい触ってもいいよ。」というラブシーン?あったがどうでしたか?
上戸「あそこは一番緊張したシーンです。りゅう(神木くん)とはプライベートでもすごく仲良しで一緒にご飯食べたり、遊園地へ行ったりしているので二人で“どーしよっね!”って。一番見ながらドキドキしましたね。」
神木「でも僕は良かったよ、友達だからすごい安心した。」

Q.映画ならではのオリジナルティという部分はどこですか?
片岡監督「「おっぱい触ってもいいよ。」というシーンは原作にはなかったんです。でも、映画では少し母性というものを出したかったので入れました。」

Q.役を演じる前と後ではチャットに対しての印象は?
上戸「PCいじった経験あんまりなかったんですが、実際撮影は二週間くらいで終わり、その後私のファンの方が開いているHP見るとチャットが頻繁にされているのにすごい興味を持ちました。みんな色々な会話や空想上での話をしていたり。そういったやり取りを「あ〜、インストールだな!」って思いながら見てました。笑)」

Q.朝子という役柄を演じてみてどうでしたか?
上戸「私が演じた朝子という役はあんまりキャラクターが掴めなくて…今まで見た事がない女の子で撮影終了まで答えは出なかったですね。でも、周囲の人達からは朝子みたいな女の子けっこういるよね、とよく聞きました。私は、朝子みたいな子がいたら「それで良いんだよ。」と言ってあげたい。変わらないと!って焦る必要もないんだよって。」

質疑応答中は何かを話すたびに、上戸さんと神木君は顔を見合わせ息ぴったりに「ねっ!」と笑顔で心を通い合わせていた。そしてそれを見る片岡監督の表情もまるで自分の子供達を見守るかのように、その様子を少し後ろから温かく見ていたのが印象的だった。

そんな女の子の内面をリアルに描き、思わず“どきっ”としてしまう『インストール』は2004年12月全国でスタートアップ!
(菅野奈緒美)

□作品紹介
『インストール』
□東京国際映画祭
http://www.tiff-jp.net/index_j.html