ついに9日間続いた東京国際映画祭も本日でクロージングを迎える。そのクロージングに相応しい映画、トム・ハンクス主演『ターミナル』が本日初お披露目。クロージングセレモニーと言う事で朝早くから沢山のお客さんとマスコミで会場の渋谷オーチャ−ドホールは大賑わいだ。赤カーペットを歩く世界のスーパースター達を一目見たいと世界各国から集まってくる人達の熱気に押され、いよいよセレモニーは幕を開けた。
そして彼こそという人物。トム・ハンクスが壇上に上がるとより一層場内は熱気に包まれ、歓声が沸きあがる。
トムは「本日はこの東京国際映画祭の舞台に立ててとても嬉しい。第17回という事だけど今後もさらに17年、その次もまたさらに17年と続いていってほしいし、審査員には戦うくらい議論して頂きたい。今日は勘弁してほしいですが。(笑)」と語ると質疑応答へと移った。

「今回の役と言うのは祖国が消滅し、パスポートが無効になり、入国も帰国も出来ずに空港に閉じ込められてしまう、という人の役だが自分がこのような状況に置かれたらどうしますか?」という質問に対しトムは、「臭うでしょうね。おなかも空くし。で、もっと臭うでしょうね。(笑)そうなったら他の乗客にすがります。「「僕はフォレスト・ガンプだよ!助けて!」ってね。」と言うと会場中が大爆笑の渦に。次の質問で、「本作の監督、スピルバーグはどんな人ですか?」と聞かれると「今日はいない人です。」ときっぱり。(そう、本日スピルバーグ監督の来日予定が、急遽次の作品の撮影時期が早まってしまったという理由で来日不可となってしまったのだ。)先ほどきっぱりと言い放ったトムだが「彼は天才です。三回も一緒に仕事をしているけど僕はラッキーです。僕も彼も直感で動く人。スピルバーグは映画で物語を語るのです。」と続け、信頼している様子が伺えた。
その後、『ウォーターボーイズ』やポッキーのCMでもおなじみの石原さとみさんが姿を見せ、トムに花束を贈呈。二人は握手を交わし、石原さんは流暢な英語で質問を投げかけてトムもそれに笑顔で答えていた。

最後、「監督やスタッフ全ての人の言葉を代弁して。この作品を皆さんに楽しんで頂きたい。ありがとー!東京—っ!」と会場中に響き渡るほどの大きな声で雄叫びを上げ、舞台挨拶は幕を閉じた。
(菅野奈緒美)

□東京国際映画祭
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