第17回東京国際映画祭が閉幕、審査員記者会見ならびに受賞者記者会見が行われた。

■審査員記者会見
各審査員のコメントから
「審査はフレンドリーで審査が進んだことが審査員皆さんが映画を愛しているということの現われだと感じました」(佐々木史朗)「審査員の経験はそれぞれの視線で選んでいて、とてもいい経験をさせていただきました。また、山田さんはわれわれのお父さん的な存在でした。」(カプール)「受賞した監督・スタッフの皆さんがこれを機会に、映画つくりの励みになっていただけれると思います。」(パク)最後に審査委員長・山田洋次(監督)さんは「カプールさんにお父さんと言われてショックをうけました。せめて誉めるのならお兄さんといってほしかった。受賞作は極めてユニークな作品で1度見ると忘れられない映画になるとおもいます。この作品は動きをきわめて抑えた内容で、極めて静かな抑制のきい作品で、小津作品を髣髴させる作品という声もでました。女優賞は全員一致でしたが、作品に関しても意見は様々ありましたが、ウルグアイという国で過ごす日々の辛さや人間であることの寂しさを見事に描いている内容で、グランプリの議論を重ねましたが、受賞シーンで、監督と主演の俳優の方が抱き合っている場面を見て、選んで間違いなかったと思います。審査員の方々と1週間過ごすことができて嬉しかったです。」

■東京グランプリ「ウィスキー」ファン・パブロ・レベージャ(監督)
受賞コメントより
監督「受賞した瞬間は、緊張して脚本スタッフに感謝することを忘れてしまいました。心から彼に感謝します」
アンドレス・パソス(主演)「名誉に思いますし、今、雲の上にある気分です。私は英語も日本語も分からないのできっと監督はすべてを語ってくれたと思います」
———若い監督として俳優の方ともコミュニケーションはどうでしたか?
アンドレス・パソス(主演)「私は舞台俳優をやってきて映画は始めての経験なので、映画については監督から授業料を無料で映画の講義を聞いたという感じです。新人と同様な気持ちでした。本当に新人として様々を学びました。」

「ウィスキー」は、ビターズエンドの配給で来春ロードショー公開されます。
(YAS)

□作品紹介
『ウィスキー』
□東京国際映画祭
http://www.tiff-jp.net/index_j.html