TVドラマ「きみはペット」、「ランチの女王」、映画『インストール』などで知られ、『恋文日和』も控える人気脚本家の大森美香さん監督最新作が完成。その気になる作品の中身は、数々のドラマで「2番目でいいからつきあって・・」という女心にゆれる、売れないシナリオライターのトライアングルな恋模様を歌ありダンスありの斬新な演出で魅せる、新感覚恋愛ムービーなのである。

 そんな大森監督の母校ということで、今回映画公開記念トークショーが青山祭で盛り上がる青山学院女子短期大学にて開催された。会場となった教室N302は青短の学生他多くの女子学生で埋め尽くされ、今を輝く大森監督の一言一言に憧れともいえるまなざしが注がれたのであった。

 大森監督は、現在の売れっ子脚本家になるまでの道のりは「なんとなくマスコミ関係に就職したくて学校の掲示板の募集を見て名古屋TV放送に入社」したことから始まったという。そして数年が経ち、お茶汲み、秘書などを楽しんでこなしている日々の中でふと「やはり制作というクリエイティブな仕事がしたい」自分に気がつき、監督は行動する。「一般職から制作のできる総合職へと転換したい。」そう会社に訴えるがなかなか話が進まない。そしてある日、知り合いの結婚式で会ったラジオ局に勤める方にその話をし、フジテレビの主催するセミナーへ参加することに」なる。そうして参加したセミナーの後、「公演後のフジテレビ制作局の部長をエレベーター前まで追いかけ」、TVドラマのADとして新しいキャリアをスタートさせたのである。その後の活躍は周知のとおり、ADとしての下積み後、深夜ドラマ「美少女H」、「カバチタレ!」など、記憶も新しい人気ドラマの脚本を手がけて、現在なんと、月曜9時のテレビ枠、いわゆる月9の脚本を執筆中であるとのこと。

 学生からの「成功の秘訣は?」との質問に「自分を磨くことができる持久力と、見つけたチャンスを逃さないこと」とさばさば語り、「12年ぶりくらいなのにぜんぜん懐かしい感じがしませんね。」と、まるで今でも青学生であるかのように教室になじんでいた大森監督。その語り口調はさながら先輩から後輩への人生のアドバイスのようにほほえましい雰囲気であった。

2番目の彼女は、11月27日より渋谷シネ・ラ・セットにて21:15〜恋するレイトショー公開!
(Y.ozawa)