東京国際映画祭2004:コンペティション部門:エントリー作品 爆走!ミニタク。インドの愛のロードムービー『ハリオム』記者会見
インドの古都を目指す1台のミニタクシー。乗っているのはギャングとのトラブルで気楽な暮らしを追われた運転手と婚約者とはぐれた美しい仏人観光客。まるで小さな冒険の旅。自分と向き合い、心がふるえて彼らが発見するものとは…。
本日記者会見場に姿を見せたのは、ベラッド・ベラ監督と主演でハリオム役のヴィジェイ・ラーズ氏。
ベラッド監督「日本に来れて大変嬉しく思う。初監督作品でコンペティションという形で出れるなんて本当に嬉しいです。この物語は主人公3人の自分再発見の旅、心の繋がりを描いた全世界共通なことをテーマにし、作った作品です。トロントの映画祭でもオープニングを飾りました。日本の皆さんにもぜひ見て頂きたいと思います。」
ヴィジェイ氏「僕は日本へ来て人と街本当に楽しんでいます。」とそれぞれ述べた。
その後、質疑応答。コメントは以下の通り。
Q.ベラッド監督の初長編作品が『ハリオム』ということですが“ハリオム”とはどういう意味ですか?
ベラッド監督:「“ハリオム”とはヒンズー教の挨拶、ナマステのようなものです。意味としては、幸せとか幸福とかいう意味です。」
Q.シークロ(人力車)漕ぐシーンはかなりのエネルギーが必要だと思いますがいかがでしたか?
ヴィジェイ:「大変だったけど楽しく漕げました。」
ベラッド監督:「撮影していくうちにヴィジェイは漕ぐのがすごく上手くなっていったので街へ出たんです。そうしたら他のシークロ漕ぐ人たちに羨ましがられて、街の中であのシークロを漕ぐ美しい男性は誰だ!と注目されてしまいました。」
Q.フランス人を女優をキャスティングした理由は?
ベラッド監督:「本作はインド映画だが沢山の文化が交わりました。よくインドは外国人をキャスティングする時にはイギリス人を起用しますが、自分はロマンスと冒険を描きたかったので、そうしたらフランス人しかいない!と思ったのです。ロマンティックな旅のお供はフランス人だな、と。」
Q.インド映画には何か固定概念のようなものがあるがこの作品は?
ベラッド監督:「固定概念持つのも分かります。でも、本作はそういったインドの固定概念覆した、全世界共通のことをテーマにした物語。そのような作品を作れて嬉しく思います。」
今回の『ハリオム』は世界の映画ファンを念頭において作られており、今後インドを舞台に彼が監督する映画シリーズの第1弾。本作を観たら絶対インドへ行きたくなるという事なのでパスポートがない方は早めに取りに行くことをお勧めする。ちなみに現在は、2004年公開予定のアイマックス映画『Taj Mahal』を製作中。
そちらも首を長くして待つことにしよう。
(菅野奈緒美)
□作品紹介
『ハリオム』
□東京国際映画祭
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