今日も日差しが強い中、渋谷のセルリアンタワーホテルの39Fでフランス映画『やさしい嘘』の記者会見が行われた。この映画何が特別かと言うと主演女優のエステール・ゴランタンさんが現在91歳という事だ。今回彼女は日本初来日。そんな中でマスコミが大勢集まり会見が始まった。
エステール・ゴランタンは85歳の時に映画デビューをしたというけっこう遅咲きの女優だ。だが年齢を感じさせないだけのパワーをもっていた。舞台袖から出てきた時小さくて可愛らしいおばあさんだなぁ、という印象なのだが喋り出すと止まらない。おしゃべりが大好きなのだ。
インタビューでは日本についての感想を「大変素晴らしい。フランスと文化も随分違うし、この映画を通じて日本に来れて、そしてみなさんと出会えて嬉しく思う。」と笑顔 で語った。
その後の質問に対しても
記者:この映画では辛い部分が描かれていますが、実際辛い目にあった時どう乗り越えていきますか?以前、ユダヤ人収容所に入ってたことがあったようですが。
エステール:当時私はフランスで過ごしてラッキー!私だけが大変なのではなく、他の人も大変。悲しみの時代過ごした。でも今は別の時代。難しい時代、新しい時代、そしてまた難しい時代の繰り返し。だからどの時代に生きていても希望はある。新しい時代に向かって希望を持ち続ける事が重要。
記者:演じるという事あなたにとってどんな事?
エステール:重要なのは結果だと思ってる。遊び半分でこの世界に入ったがいろいろな状況にぶつかり、難しい役を演じ、到達感があるからやっている。
記者:みどころは?
エステール:とても感動的なのは最後。(掲載してしまうとネタバレになってしまう
為詳細は映画を御覧下さい。)
このとき、ゲストのえなりかずき君登場。
エステールと絡んだトークが見物だと思ったが、何しろ彼女は本当におしゃべり好きなのだ。えなり君に喋る間も与えず楽しそうに話し続けていた。えなり君も自分のおばあちゃんを見るかのような優しい眼差しでその様子を見ていた。
最後に映画についての質問を受けると「二人の女優さんとも息があって気持ち良かったし、一番は監督が素晴らしかった。この映画をたくさんの人達に見てもらい、拍手してもらえることが一番嬉しく、それ以上のものはない」と現役女優としての発言もきちんと決めていた。
その後のマスコミ写真撮影ではまるで少女のような笑顔でカメラに収められていった。

(菅野奈緒美)

■『やさしい嘘』は、今秋シャンテシネにてロードショー!

□作品紹介
やさしい嘘