『シックス・センス』『アンブレイカブル』『サイン』で、<シャマラン・ワールド>と呼ぶにふさわしい全く独自の作風を確立した、“スリラーの鬼才”とも“ヒッチコックの再来”とも評される、33歳の若きカリスマM.ナイト・シャマラン監督。その最新作『ヴィレッジ』は、またも最後までストーリーの行方が見えないスリル満点のサスペンス映画に仕上がっている。

24日、新宿パークハイアット東京にて、シャマラン監督と本作でスクリーン・デビューを飾った主演のブライス・ダラス・ハワードさんが来日記者会見を開いた。
『ヴィレッジ』は、時代もののラブ・ストーリーそして困難を乗り越えなければいけないロマンスを描きたいという思いから生まれたそうで、監督は「一番強い力は“愛”だということを伝えたい」と述べる。“掟”がキーワードだが、「恐いからこそ、掟やルールに挑戦することも大事。そしてそれから学んで自分を確立し、人は成長する」と語る。観客にあっと言わせるストーリー展開を期待されることのプレッシャーについては、「常に自分の映画を作りたい。自分の主張をもって、自分に忠実で在りたい」と、“M.ナイト・シャマランのカラー”を出すことに自信と信念をもって取り組んでいる姿勢がうかがえた。
これまで舞台で活躍していたが、今回映画初出演にして主演に大抜擢されたブライスさんは、映画監督:ロン・ハワード氏の娘さん。シャマラン監督と仕事をするにあたり、「自分がどれだけラッキーかわかっているかい?これが当たり前と絶対に思ってはいけない」と氏に諭されたという。シャマラン監督が細かく具体的な人物設定を丁寧に説明してくれたと語り、「監督に導かれて映画の世界に踏み込むことが出来た」と感謝と尊敬のまなざしを監督に向ける。

屋外で撮影を行う作品では、天候はその進行や出来を左右する。実は監督、「天候を撮影にちょうど良くコントロールできる」とスタッフに言われているのだとか。いいタイミングで晴れたり曇ったり風が吹いたり、40cmも雪が積もってロケ地変更の決断を迫られた時には一晩で嵐が溶かしたりと、神がかったエピソードがいくつも。監督は、本当に不思議な力を秘めているのかも…?
(村松美和)

シャマラン映画でのいつものお約束、ラストは一切口外禁止ですので皆さんどうぞご注意を!

■『ヴィレッジ』は、9月11日(土)より日劇3他にてロードショー!

□作品紹介 『ヴィレッジ』