『殺し屋１』、『ゼブラーマン』と、毎回新たな世界観を日本映画界に突きつける三池崇史監督の最新作は、暴力と超暴力、非現実と現実が混沌とした、今までの世界観をぶちこわすまさにいまだかつてみたことのないドラマなのである。

　とにかくいまだかつて実現しえなかった豪華すぎるキャスト陣である。主演の人斬り以蔵ことＩＺＯを演じるのは今回が２０年ぶりの主演作となるという、本格無頼派俳優・中山一也。ＩＺＯをあやつる武市半平太を三池映画にはかかせない美木良介、さらに、７０年代フォークソングの鬼、友川かずきがＩＺＯの内面をスクリーンで歌いあげる。

加えて・・、ということばがおこがましいが、さらに桃井かおり、樹木希林、原田芳雄、大滝秀治などの面々に、悪役としてビートたけし、岡田眞澄、片岡鶴太郎、ミッキーカーチスなど、日本映画界を代表する俳優人が個性をぶちまける。さらに松田龍平、ボブ・サップなど、三池世界を体現するかのごとくまさに想像し得ないコラボレーションが実現した。

当日、は何層ものファン・取材陣が取り巻き、ものものしい雰囲気となったイメージフォーラムで行われた初日舞台挨拶には三池崇史監督、中山一也、松田龍平、美木良介、内田裕也、中山麻理、友川かずき、高野八誠が登壇した。

三池監督：「この作品が『ゼブラーマン』の後の作品というのは、観てもらえれば納得してもらえると思う。中山一也の起こした奇跡でヴェネツィア映画祭へも行けることになりました！」

　中山さん：「僕の敬愛する内田裕也さんと一緒のステージに立てるなんて夢みたいです。」
　
　松田さん：「楽しんで見てください。」

　美木さん：「なんて言っていいかわからない作品ですが端から端までいいキャストさんでてますんで楽しんで見てください。」

　内田さん「三池さんの才能は世界で羽ばたくものと確信していました。」

　中山麻理さん：「キャストの競い合いです。深く考えずに不思議な世界観に浸ってください。

友川さん：「たくさん酒を飲みましたし、現場はとても楽しかったのですが、みなさんとこのまま付き合っていると大変なことになりそうですので・・」

役者が刺激を受ける映画・・とでもいったらいいのだろうか、もしくは日本映画界において既成概念をぶち壊すことは間違いない問題作である。９月1日から始まるヴェネツィア映画祭にも出品されるという本作品。作品上映中にイタリアよりいい知らせが聞けることを願ってやまない。

★『IZO』はシアター・イメージフォーラムにて公開中！
　
□作品紹介
『IZO』