冬ソナをはじめとする韓流ブームに沸く日本のみならず、今年のカンヌ映画祭をも沸かせた『JSA』のパク・チャヌク監督の『オールド・ボーイ』。知るひとぞ知るカリスマ漫画原作者・狩撫 麻礼（かりぶまれい）の変名・土屋ガロンによる日本の同名漫画が元になっている。日本の漫画が韓国の監督によって映画化され、さらにそれがカンヌで国際的に評価されたことはうれしいが、ちょっと日本映画界としてはしてやられた！という感じもするのであるが・・・。映画ファン、漫画ファン、韓国ファン、その他大勢の観客が『オールド・ボーイ』への期待を膨らませるなか、来日した主演のチェ・ミンシクとカン・へジョン。記者会見に出席後、都内で開かれた完成披露試写会で舞台挨拶を行った。

15年監禁されていた男、そして復讐に駆られる役どころということもあり撮影時はだいぶ減量したというチェ・ミンシク。その鬼気迫る怪演は観客をぐいぐいとひきつけた。しかし実際の彼は、温厚そうでニコニコしていて映画の中よりだいぶふっくらした印象だ。
「こんばんは（日本語）。日本には以前『シュリ』でも来日したことがありした。この映画をご覧になってみなさんの今日がいい夜になってくれればうれしいです。」と挨拶、映画についても「独特な映画。ユーモラスであり残忍な映画。人間の残忍さを滑稽に描き、暴力の無力さを語っています。俳優としては、この映画を通して色んな人と語れることができてうれしいです。」
パンツスーツにネクタイというボーイッシュなスタイルで登場したカン・へジョン。この作品でも瑞々しい美貌、その存在感、演技力が高く評価を受けもっとも有望な女優として注目を集める彼女。
「復讐というテーマをとてもスタイリッシュに描いています。私たちも頑張って演技をしているので楽しんでいただければうれしいです。現場は、お互いがお互いを信頼しあって、肩のちからをぬいて質問しあいながら仕事ができてとても楽しい現場でした。」とコメント。

「先入観なく心をオープンにしてご覧になってください。」とチェ・ミンシクはメッセージを残し壇上を去った。

★2004年秋、新宿シネマスクエアとうきゅう他にて全国拡大ロードショー！！

□作品紹介　『オールド・ボーイ』