各界で活躍されているゲストをお招きして、シュバンクマイエルについて語ってもらうイベントも本日で3回目。今回のゲストは漫画家のしまおまほさんとspotting編集長・木内昇さんのお2人。

しまおさんが始めてシュバンクマイエル作品を見たのは高校一年生の頃。「知り合いのお姉さんがイラストレーターの土橋とし子さんで、その頃ちょうどイラストとかに興味があったのでお会いしにいったんです。そしたら「面白いもの見せてあげる」といっていきなり見せられたのがシュバンクマイエルの作品集でした。もうとにかくびっくりで。変な、嫌な気持ち悪さがとても衝撃的で、それから1週間はもんもんとしてました(笑)」。

一方、「(シュバンクマイエル作品は)悪い夢っぽさがあるよね」としまおさんのお話にうなずく木内さんも、最初に見た衝撃は相当のものだったようす。「見た時、私は大学生だったんですが、クレイアニメのビデオは今に比べてとても少ない頃でした。なのでシュバンクマイエルがチェコでどんな位置づけなのかわからなかったんです。彼の作品はとても暗いので、子供が見ても大丈夫なのか?チェコは大丈夫なのか?(笑)と。今は画面から質感とかすごい伝わってくるので、そこがシュバンクマイエルのすごさだと思います。」

また、しまおさんは大学生の頃、「シュバンクマイエル作品はグロテスク」のような感想を言ってはいけないと思っていたとのこと。「そういう素直な感想は「作品をわかってない!」って思い込んでいたんです。でもそれがシュバンクマイエルの作品を見た時の一番率直な感想なんですよね。」

しまおさんを1週間考え込ませ、木内さんにチェコを心配させたシュバンクマイエル。これだけで彼の作品には強烈な影響力があるとわかるが、そんな彼の作品を劇場で楽しめる『ヤン・シュバンクマイエル映画祭2004』もついに8月13日(金)まで。8月7日(土)19:00〜には、ラストとなる4回目のトークショーが催され、ゲストには評論家の赤塚若樹さんと翻訳家のペトル・ホリーさんをお迎えする。このお2人のお話によって、また新たなシュバンクマイエルの見方ができることだろう。
(山本絵美)

☆「ヤン・シュヴァンクマイエル映画祭2004」はイメージ・フォーラムで開催中!

毎週土曜日はトークショ−
8月07日(土)19:00〜 ゲスト:赤塚若樹(評論家)+ペトル・ホリー(翻訳家)
※入場無料。ただしその回の上映をご覧いただく方のみ参加出来ます。
※整理券は当日10:30より受付にて配布。

□公式ホームページ
ヤン・シュヴァンクマイエル映画祭2004