タイに住む正反対な性格のケンジとノイが、互いの兄妹の死をきっかけに出会い、つたない言葉で会話し心を近づけていく様子を静かに描いたラブ・ズトーリー『地球で最後のふたり』。主演の浅野忠信さんは、この作品で2003年ベネチア映画祭<コントロコレンテ部門>主演男優賞を受賞した。
待ちに待った日本公開初日の今日、浅野さんと 来日中の脚本を手がけたプラープダー・ユンさんが渋谷シネ・アミューズにて舞台挨拶を行った。

会場は立ち見がでるほどの盛況ぶり。浅野さんの人気と、この映画に対する期待がうかがえる。
浅野さんが「とても心に残っている作品なので、やっと日本で公開できて嬉しいです」と述べると、プラープダーさんも「僕もそうです。アサノともペンエーグ監督ともクリストファー・ドイルとも、前から一緒に仕事をしたいと思っていました。脚本の執筆中から、すでにアサノのイメージがありました」と、ほぼあてがきであったことを明かす。それを受けて「色んな国の人が集っての撮影と聞き、ぜひやりたいと思いました。ある意味でカオスですよ(笑)撮影中は夢中で特に悩まず、現場で生まれるハプニングやアイディアを大切にしました。ここまでムード漂う出来になるとは想像していませんでしたね」と、映画に対する想いを語る浅野さん。
「ハリウッド映画のような派手さはなく 少し我慢のいる映画ですが、もう一回観た時にはきっと心に届くでしょう。最初からこの映画をすきという人は変わっていて、嫌いという人は普通の人です」という監督からのメッセージを披露したプラープダーさん曰く、監督はユーモアセンスの変わっている人なのだそう。

なんともいえない余韻を残し、不思議ともう一度観てみたくなる映画『地球で最後のふたり』。世界が評価した浅野忠信の演技を、ぜひご観賞ください!
(村松美和)

■『地球で最後のふたり』は、渋谷シネ・アミューズにて公開中!全国順次ロードショー!

□作品紹介 『地球で最後のふたり』