EU加盟国大使館と駐日欧州委員会代表部の主催で「EUフィルムデーズ」が都内各所で開催された。
拡大EUの加盟18カ国の映画が一挙に上映されるというのは、初めてで「日・EUフレンドシップウィーク」の一環として東京都内3ヵ所にて無料公開された。
今回、リトアニアからは特別ゲストとしてアルナス・マテリス監督が来日し、同監督の短編映画3作の上映と講演が行なわれた。
アルナス・マテリス監督の「アルナス マテリスによる3つの短編映画」と題してリトアニアの詩的映画3作品が上映された。
『リトアニア横断飛行 あるいは510秒の静寂』(2000年/8分)は、飛行機から撮影したリトアニアの風景からなる短編作品。絵画を見るようなリトアニアの美しい映像が流れる。『まだ終わらないエルサレムの物語より』(1996年/26分)リトアニアで一箇所の村にだけに残るイースターの古い奇妙な伝統に基づいている詩的映像作品。『日曜日 エレベーター係アルベルタスによる福音書』(2003年/19分)病院のぼろぼろの地下室、エレベータを「通り抜けていく」食べ物、病気、見舞に来る人々、時には死、そして24時間この「地獄」で働いているエレベーター係のアルベルタス。生活をしているような男を見つめたドキュメンタリー作品。
ティーチインでは、作品を通じて故郷に対する思いについて「実際に、リトアニアでは美しい町並みなどをTVで見ることができますが、しかし、私が思うには『日曜日〜』に登場する悲しそうな男性が沢山いて、それと厳しい条件の中で生活している人について語りたいと思っているからです。」と興味深い映画制作に対するコメントを語ってくれました。
3作品ともテーマ性は異なり、『リトアニア横断飛行 あるいは510秒の静寂』は、リトアニアでベストセラー作品となり、プラチナ・フィルム賞を受賞している。

□「EUフィルムデーズ」5月11日から29日まで東京で開催
EUフィルムデーズ