84年に『0×0(ゼロカケルコトノゼロ)』でPFFに入選し、第1回のPFFスカラシップとして製作した『イみてーしょん、インテリあ。』でデビューした風間志織監督最新作『せかいのおわり world’s end girl friend』がプレミア上映された。それも6月30日に完成したばかりというできたてほやほやの新作だ。中村さん演じる失恋を繰り返す主人公と、渋川さん演じるそんな彼女をなぜか放っておけない気のいい友人、戦争やテロなど荒廃する社会情勢の末期的日常を意識しつつも、なんだかダレダレな2人の友情と恋愛とその他の微妙な感情を丁寧に描いたキュートな作品に仕上がっている。上映後、風間監督のほか、主演の中村麻美さん、渋川清彦さんが登壇しトークショーが行われた。
 風間監督いわく中村さんも渋川さんも前作『火星のカノン』への出演がきっかけで、”この2人でなにか作りたいな〜”と思い、脚本が作られた作品だという。「2人には言っていなかったけど、実は脚本からあて書きしてるんですよ。」という発言には、中村さんも渋川さんも思わずあ然。お互いを登場人物そのまんまと言い合う2人だったがそれもそのはずなのであった。「ハルコ(主人公)っていやな女だな〜って言ってたのに!」と中村さんが抗議する場面も。今のところまだ公開時期は決まっていないというこの作品だが、公開がきまったら是非ご覧になってみてください。おすすめです。

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