16日の成田空港には、歓迎のために日本全国から集まったファンの数が2000名を超え、その人数はトム・クルースの来日時を上回る日本新記録となった『ブラザーフッド』。記者会見に続き、翌17日の宵には東京国際フォーラムにてジャパン・プレミアが開催された。一般の映画ファンにとっては、スクリーンで本作に初めて接し、またキャスト陣を生で観れる唯一の機会ということで、幸運にもこの日のチケットを得ることができた熱心なファンは、早い時間からホールの周囲に長蛇の列を作た。

 この日のジャパン・プレミアには、前日の会見に出席したカン・ジェギ監督、チャン・ドンゴ、ウォンビン、コン・ヒョンジンに加え、作品のヒロインを演じたイ・ウンジュンとチョ・ユンヒという二人の女優と、音楽を担当したイ・ドンジュンも出席するという豪華メンバー勢揃い。さらに、本作のエンディング・テーマを歌うBoAも応援に駆けつけた。

 開場後のロビーは会場入りするキャスト陣を出迎えようと、ポスターやプラカード、幕などを用意した熱心なファンに瞬く間に埋め尽くされる。そんな凄まじい熱気の中、いよいよ『ブラザーフッド』のキャスト・スタッフ陣が到着した。マスコミ陣がその様子を取材する傍らでは、「ドンゴ!」「ウォンビン」と二派に別れての大合唱がロビーを揺るがし、いつまでも止む気配を見せない。

 ジャパン・プレミアの舞台挨拶は、「2004年の今日、この地球上で私が映画を作っていることに対し無限の喜びと誇りを感じる。皆さんの声援にあらためて感謝し、今後もそれに応えられる作品を作っていきたいと思う」とのカン・ジェギュ監督の挨拶で幕をあけ、作品の成功の要因に関しては「この二人によるものだ」とチャン・ドンゴ、ウォンビンに敬意を表す。以後順番に出席者の挨拶とMCからの質問がなされていった。

 ジンテの妻・ヨンシンを演じたイ・ウンジュンは、「私があえて言うまでも無く、俳優・スタッフの皆さんはとても立派な方々であり、演技を離れても素晴らしい方々であることを今回の撮影で再認識しました」とコメント。過酷な局面を持ちながらも、実に得難い撮影現場であったことをアピール。

 また、ウォンビンは「スケールの大きな戦争アクションであると同時に、家族愛・兄弟愛を描かいた部分…中でもジンテとジンソクという兄弟の葛藤の部分に注目すればよりこの作品を楽しんでめるかと思います」と、そしてチャン・ドンゴンは「個々の韓国映画の作品とは比べものにならない素晴らしいヴィジュアルと、それに相応しいストーリーがこめられているので、是非そこを観て欲しい」と、それぞれの自信に裏打ちされた作品の魅力をアピールした。

 なお、『ブラザーフッド』は2004年6月26日より日比谷スカラ座他にて、全国ロードショー!
(宮田晴夫)

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