7月の世界同時公開に向けて、仕上作業もラスト・スパートに入ったブロックバスター・ヒーロー・アクション『スパイダーマン2』。ピーター(トビー・マグワイア)を巡る様々な数奇な運命は、新たな敵ドクター・オットの登場や、本来親友であったにも関わらずスパイダーマンがピーターであることを知らぬまま、父の敵として復讐を誓うハリー(ジェームズ・フランコ)との確執など、まさに波乱含みの展開をみせる模様。中でも気になるのが、互いに好意を持ちながらももどかしい状況が続くピーターとメリー・ジェーン(キルスティン・ダンスト)の愛の行方ではないだろうか。

 そんな本作でまさに渦中のヒロイン“メリー・ジェーン”を瑞々しく演じているキルスティン・ダンストが、先に来日したトビー・マグワイア、ジェームズ・フランコに続き来日を果たし、6月1日には新宿パークハイアット東京ボールルームにて記者会見が開催された。

 キルスティン・ダンストの来日は、前作公開時以来のことで、今回が2年ぶり2度目となる。既に公開されているビジュアルや映像からは、ロングヘアーで大人びた表情を浮かべているキルスティン。しかし髪をショートにして現れたその表情は、瑞々しく朗らか。受け答えでも、等身大の女性としてのフランクさを発揮して、集まったマスコミ陣を魅了した。

 「前作では「君とは一緒にいれない」というピーターに対し受動的な立場だったメリー・ジェーン(以下MJ)も、今回の『2』では随分と成長しているのよ。ピーターと一緒にいたいけれど、彼との関係は未だ始まっていないし、それを待つことは悲しく苦しいことなの。それで男女の関係はもう少しヘルシーなものでなければならないと考えるMJは、自分から一つの決断を下すの。一緒にいたいけど、貴方にその気持ちがないのなら、私は違う道を開いていかねばならないと自己主張をするのが今回の『2』なの」、と本作でのキャラクターについて語ったキルスティンは、本人の心情としてもMJの恋愛観に強い共感をいだいているとのこと。勿論、雨の中で行われたパッショナブルな前作のキス・シーンに続き、本作でもファンの期待を裏切らないキスシーンが用意されているそうだ。「前作ではどちらかと言えばハードなものだったけど、『2』ではもう少し深い意味を持ったものになっているの。是非とも、期待してください」。

 撮影では、ロング・ビーチの桟橋に朝の5時くらいに連れて行かれて、水面からかなり高い場所から落とされたりと、かなり激しい場面にも体当たりで臨んだが、本作の魅力は、大きな作品であるにもかかわらず、その中にキャラクターやドラマ面での小さくも大事なポイントがしっかり描かれているからだと語るキルスティン。「愛と言う力が、スパイダーマンのフィジカルな力までを左右しているところを見せている作品です」とコメント。

 フランクな受け答えをするキルスティンに、最後に投げかけられた質問は、現在の彼女自身の恋愛について。「一番難しいわね(笑)、それに恥ずかしい。映画の中でも、人間関係や愛情がその人の生活を左右するように、やはり人間関係や愛は自分の人生の中でも大きく作用するものだと思います。後は…皆さんの前で話すのは、恥ずかしいから勘弁してね。ここには、アメリカから友人も来ているので」と、はにかむ姿も初々しいキルスティン。実はこの日会場には、現在のキルスティンのステディであり、『デイ・アフター・トゥモロー』のキャンペーンで来日してから日本に留まっていたジェイク・ギレンホールの姿もあったのだ。

 なお、『スパダーマン2』は2004年7月10日より、日劇1ほか全国東宝洋画系にて超拡大ロードショー!
(宮田晴夫)

□作品紹介
スパイダーマン2

□公式頁
スパイダーマン2