”長く生きてきた人”パワー全開!『死に花』舞台挨拶
『ジョゼと虎と魚たち』の大ヒットが記憶に新しい犬童一心監督が、山崎努、青島幸男、谷啓、宇津井健、という日本を代表する名俳優を揃えて挑んだ元気いっぱいの新作『死に花』が5月8日公開初日を迎えた。還暦なんてまだまだ青い!とばかりに銀行地下金庫から現金17億円を強奪しようと企み、『大脱走』ばりの穴掘りに挑む彼ら。丸の内東映には大勢の高齢者のみなさまが訪れ、映画の中の彼らのエネルギーに負けじと2時間の上映時間をもろともせず立ち見でがんばる人の多いこと!
舞台挨拶には、犬童監督、山崎努、青島幸男、谷啓、老人ホームのマドンナ役松原千恵子、新人職員役星野真里が登場した。
山崎「この映画では、老人達が独自で面白いことをみつけているところが素晴らしい。今はマニュアルばかり氾濫している時代だけど、自分で自分の楽しみをみつけなきゃね。あと楽しみにはこの映画みたく多少の毒も必要だよね(笑)。」
青島「穴ばっかり掘って大変な撮影でした。仲良しの谷さんとふざけっこばかりしていましたけどね。僕も完成したこの映画をみて、もうひと花ふた花咲かせたい!世間をまだまだあっと言わせたい!と大いに触発されちゃいました。」
谷「年を取っても照れずにどんどんバカなことをやりましょう!」
と、おおいに好き放題語った3名(宇津井健さんは仕事で欠席)。まだまだ力の有り余っている彼ら対し、犬童監督も「クランクイン当初は、みなさんの年齢を考慮していましたが、結局朝方まで撮影がつづくことが多かったですね。思ったよりエネルギッシュなんです。」と、いうことでクランクアップのころには相当ハードなスケジュールで撮影は進められたという。トンネルで穴を掘るシーンが多いため、中腰の姿勢のきつさは想像に難くない。
「老人って言うのはいい言葉じゃないねぇ。“長いこと生きてきた人”って呼びたいよ。長く生きてる人っていうのは、ゆがみ方が半端じゃないからものすごく面白い人たちなんだよ。」という山崎努の印象的な言葉で舞台挨拶は終了した。
★『死に花』は5月8日(土)全国東映系ロードショー