何世紀にも渡りバチカンに巣食う謎の兄弟。人間ではない彼らこそが、現代まで繰り広げられてきた”罪食い”の目撃者だった・・・。”罪食い”とは、臨終の淵にある者の罪を食べ、魂を天へと導く不老不死の存在。罪人を天へと導くというその背徳的な行為から、教会では異端であるとされていた。この罪食いをめぐって起こった奇怪な出来事を、ニューヨークからきた若手司祭である主人公が、ローマを舞台に、その謎に迫っていくのだが、そこには・・・?!
 主演のアレックスには『ロック・ユー!』(01)では主役に抜擢され、若手俳優の注目株である、ヒース・レジャー。彼と一緒に独自の調査に参加する、心に傷をもった女性を演じるのは、『ロック・ユー!』ではヒースの恋人役を演じており、前作『ルールズ・オブ・アトラクション』が印象的だったシャニン・ソサモン。また、全米公開決定後から現地スタッフに次々に事故や大病が相次ぎ、2年にわたり5回も公開延期を余儀なくされたいわくつきの作品である。

公開初日には、観客にお清めの塩が配られる中、「新耳袋」の著者である木原浩勝、昨年清水厚監督『チェーン』でホラー映画女優デビューを果たした小向美奈子の二人のトークショーが行われた。

小向「最初の方で、小さい子たち二人の顔が一瞬変わるのが怖かった。」
木原「罪を喰う化物、っていうけど、悪霊を食べてくれるなら、いい化物じゃないかって思っちゃいますよねぇ。」

「怖くて電気を消して寝れなかった」という小向だが、実際幼い頃から数々の怪異体験をしているという。
小向「小さいときからそうなんです。母も昔からよく見ているみたい。」
木原「じゃああんまり霊とか見るのは慣れててあんまり怖くないのかな?」
小向「そんなことないです!カーテンをきっちり閉めたりするし・・・」
木原「あぁ、スキマは怖いですよね。何かが覗いているかもしれないし。」
小向「こういう舞台に立つときは、絶対上を見ないんです。必ず誰かが上から見てるんです!」

サイパンのホテルでのポルターガイスト体験、電線の上を歩く首のない男、座敷わらしなどなど、彼女の怪異談はつきないのであった。

(綿野かおり)

☆『悪霊喰』は新宿ジョイシネマ3、シネマメディア−ジュにて公開中!

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悪霊喰