東京フィルメックス2003:『アブジャッド』アボルファズル・ジャリリ監督、少年から大人に淡い初恋を描く
『少年と砂漠のカフェ』で第2回東京フィルメックス審査員特別賞を受賞したジャリリ監督の最新作。
青年を中心に、厳格な父親との葛藤、映画館主の娘との淡い初恋などを描くドラマ。
日本でも多くのファンから支持のされている監督の自伝的作品、監督は大人を描くという点で「いつも次回作に大人をテーマにした作品を考えるのですが、自分が描くものは、青年が少年時代に感受するものばかりになってしまいます。」
自伝的な内容ということで、監督ご自身の子供のころは?「自分の父親はとても厳しい人でした。子供の性格などは似ていいる部分もありましたが、こんなに苦労はしていなかったかもしれません。自分の母親によく世界はなぜ1つではないのだろうかという問いをしたことがあり、自分のアイディアでそれぞれの人種の人同士が結婚して子供をもうければ世界は同じ人種の人で構成されるのではないかと考えてことがあります。しかし、母親から奥さん同士で戦争が起こるのではないかといわれたことがあります。(笑)」と面白いエピソードを披露してくれました。
(Yasuhiro Togawa)
□東京フィルメックス2004
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