日本映画の枠を超えたハードボイルド『天使の牙 B.T.A.』プレミア試写会舞台挨拶開催!!
ベストセラー作家大沢在昌が60を越す原作小説の中で最も映像化を熱望していた『天使の牙』が、ワーナー・ブラザース映画により映画化、3年の製作期間をかけ、日本映画の枠を超え世界に向けて発信すべく大作として完成した。困難な状況を課せられた女性を主人公としてのハードボイルドストーリーとしての情感・キャラクターの描かれ方の面白さに加え、銀残しの施されたクールな色調や斬新な映像表現が観る者を魅了してくれる。本作のプレミア試写会が8月18日に開催された。当日は、新人から重鎮まで、演技派・個性派のアンサンブルも話題の主要キャスト陣に加え、原作者の大沢在昌、本作で監督デビューを飾った西村了が来場し、舞台挨拶が行われた。会場となった丸の内東映前には、開演の3時間以上前から多くの観客が列を作り、開場と共に客席は次々と埋まり、多くの立ち見客もでる盛況ぶりで、作品への期待の大きさと、キャスト陣の人気の高さがうかがわれた。以下、その表情に達成感を浮かべて舞台に登壇したゲスト陣のコメントを紹介しよう。
大沢在昌(原作)——この『天使の牙』という小説は今から10年位前の小説ですが、私が今まで書いてきた作品の中で、最も映像化されたものを見たいと願ってきたものです。お話を頂戴することは多かったのですが、タイミングや条件等が折り合わず、それを今回トワーニさんで作ってもらえることになり紆余曲折もありましたが、それらも含めて今はこの作品に決まってよかったと思っています。今日は、楽しんでください。
西村了(監督)——今回幸運にも、この作品で監督デビューをさせていただきました。こんなに沢山の方々に、自分の作った映画を観ていただけることはすごく心が震えますし、すごく興奮しています。僕は常々人生というのは、出会いの連続だと思ってきました。それで今回僕は、『天使の牙』という映画と素晴らしい出会いをして、一生忘れられない思い出になります。ご来場いただいた皆さんにも、この映画との出会いが素晴らしい出会いになればいいなと心から願っております。
大沢たかお(古芳和正役)——僕も先日この作品を見させていただいて、自分で出ていていうのもなんなのですが、手に汗握るすごい2時間だったんです。1月にクランク・インしてから3月終りくらいまで、ものすごい時間をかけて、皆で力をあわせて作った力作です。ですから、皆さんに見ていただけるということで、興奮してしまって昨日から眠れず、今もドキドキしています。是非、楽しんで見てください。
佐田真由美(神崎はつみ/アスカ役)——私は演技というものにこの映画で初めて挑戦させていただいたのですが、撮影の3ヶ月くらいの期間は、初めてだったので自分でも手に取るような感覚が無く、それでも最後まで作品を作っていこうとという気持ちで頑張った作品で、こういう作品に出演できて、すごくラッキーだと思っています。内容も面白く、最後まで画面に釘付けになるお話ですので、楽しんでください。
黒谷友香(河野明日香役)——画面の残像もそうなんですけど、ポスターの方にもグレーの顔がデカク映っているので、お帰りの際には確認して帰ってください(笑)。河野明日香という役をやらせていただいて、本当にすごく好きなキャラクターになっていたので、遣り甲斐もありましたし、拳銃の扱いなどちょっと難しい部分もありましたが、私にとってとてもチャレンジになりました。とても楽しい映画だと思いますので、皆さんお楽しみください。
佐野史郎(芦田課長役)——警視役ということで、珍しく僕も銃撃戦があったりして、僕が出てくると大体犯人じゃないかと思われるかもしれませんが、犯人です?!…いや、まぁわかんないですけど(笑)。自分でも演じていても、最後まで自分が犯人なのかどうかわからないまま演じたので、わからないと思いますので、そういう部分でも映画としてとても楽しめると思いますので、最後までごゆっくりお楽しみください。
嶋田久作(神役)——見ていただければ明らかな、はっきりした悪役で、大澤さん、佐田さんとやったアクションは、はじめどうなるかと思いましたが、見てみると僕はそんなに恥ずかしくないものだったので、楽しんでいただければ有難いと思います。
小木茂光(小田医師役)——現代では在り得ない脳移植ですが、近未来必ずそういうことが起こりうると信じて、それになりきって脳を移植しました。その時に、人間の心も移植してしまう可能性があるというジレンマと、人間としての愛というか、大きなものがそこにあるとつくづく感じました。いろいろな愛の形を見ていただければ、楽しめると思います。
萩原健一(麻薬王・君国役)——ちょっと考えてみましたら、僕が一番年齢が上でいつもはあまりそういうことがないのですが、若い人たちのエネルギーをいただきまして、楽しく仕事をさせていただきました。最後までごゆっくりご覧ください。
なお、『天使の牙 B.T.A.』は2003年8月23日より渋谷東急ほか全国 松竹・東急系にてロードショー!
(宮田晴夫)
□作品紹介
天使の牙 B.T.A.
□公式頁
天使の牙 B.T.A.