『カルメン』など傑作の数々を世に送り出したスペインの巨匠カルロス・サウラ監督と、元スペイン国立バレエ団芸術監督にして、伝説のフラメンコ・ダンサーのアイーダ・ゴメスのコラボレーションによる、究極の愛と欲望と死の物語『サロメ』がこの秋、日本に上陸する。この作品は、もともとフラメンコとバレエを融合した舞台版『サロメ』の演出依頼をゴメスから受けたサウラ監督が、平行して舞台想像の過程をフィクションとして映像化した話題作で、舞台と映画、スクリーン内と現実を交錯させつつ、美しく圧倒的な作品世界が作り上げられた。
 本作の完成披露試写会が、7月17日イイノホールにて開催された。この日は上映に先立って、現在東京在住で内外で幅広い舞踏活動を続けている舞踏家アントニオ・アロンソ氏により、「パルーカ」が演じられ、力強くも華麗なダンス・パフォーマンスで客席を魅了した。なお、アロンソ氏は、かつて本作のミューズであるゴメスとも舞台で共演したことがあり、それ以来の親しい友人同士であるとのこと。「パルーカ」を演じ終えたアロンソ氏は、本昨について「本当に素晴らしい映画で驚いた。照明がすごく美しく、音楽もよく、そして何よりもダンスが素晴らしい。楽しんでください」とコメントした。
 なお、『サロメ』は2003年11月よりBunkamura・ル・シネマ他にてロードショー公開予定!また、同じくBunkamuraでは2004年の2月に、本作の舞台版の上演も予定されている。
(宮田晴夫)

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サロメ
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