今年で第25回目を迎える「ぴあフィルムフェスティバル」が今日7月12日から開催される。オープニング上映を飾るのは、今年のカンヌ映画祭の監督週間で上映され、世界の映画人をものけぞらせた今最も注目されている三池崇史監督の『牛頭(ごず)』である。精神がおかしくなったヤクザの兄貴(哀川翔)を名古屋にあるというヤクザ処理場に捨てに行くことになった主人公(曽根英樹)が出会う奇怪な出来事と迷宮のような世界が展開されるストーリーは、三池崇史がデビット・リンチ風を目指した結果出来上がったのは”極道ホラー”という凄まじいもの。上映前の舞台挨拶には、三池崇史監督、哀川翔、曽根英樹、佐藤佐吉が登壇した。

三池「皆さんが想像されている以上に、想像どうりです。共にさまよって下さい。(笑)」
哀川「三池監督の映画は、現場に行くまで何もわからないんですよね。牛頭をみて、『オレはこんなことやってたんだ。』とはじめてわかりました。そういう自分の姿をみてうれしくなりました。」
曽根「僕はいまだによくわかってないんですが、何か楽しいな。と思ってもらえればうれしいです。」
佐藤「脚本を書いた僕もよくわからないです。タイトルは仏教用語で”地獄の門番”とかいう意味らしいけど、僕の知り合いに牛頭(ごず)クンって子がいて面白いからタイトルにしました。彼がどこかでこの映画のことを知って『自分のことかな?』と思ってくれたらいいな〜と思ってつけました。」

昨日新しい作品の撮影がクランクインしたばかりの三池監督、タイトルは『ゼブラーマン』。主演は哀川翔で彼の主演作100本到達記念作となる。『GO』やテレビドラマ「池袋ウエストゲートパーク」などで注目の脚本家宮藤官九郎と組むこの作品は、なんと哀川が地球を救うという、「めまいがするようなヒーローアクション物(三池)」だそう。早くも次回作への期待が高まる。

☆「ぴあフィルムフェスティバル」は日比谷シャンテシネにて今月25日まで開催中!

公式頁「ぴあフィルムフェスティバル」

(綿野かおり)