デビュー作『弾丸ランナー』から近作『DRIVE』まで、独特のセンスと疾走感あふれる映像で映画界を席捲してきたSABU監督の最新作。去年のヴェネチア映画祭でも大歓迎をうけたこの作品は今までのSABU監督の作風とはちょっと違っていて、観た後にじんわりとした暖かい気持ちと幸福感を残す作品に仕上がっている。今回のSABUは違う!ということについて監督自身は「よく“疾走感”とか誉め言葉でいわれるんですけど、僕自身はたいしてそういわれてもさほどうれしくないんですよね。今回の作品は、ゆったりした雰囲気でありながら展開は早い、っていうそういう作品を撮りたくて作りました。」主演の寺島進は「ヤクザの役が多いけれど、ずっと自分はこういう役がやりたかったんです。」と喜びを語った。