壮大なスケール、VFXを最大限に駆使した圧倒的なビジュアルインパクト。『ディープ・インパクト』『アルマゲドン』に続く地球最大の危機を描いた『ザ・コア』。未だ解明されきっていない地球の中心核(コア)の機能とそれが生み出す災害を、科学的観点を踏まえ完全映像化した、2003年最大のパニック・ディザスター・ムービーである。

この作品が描き出すのは決して絵空事ではない。5000度の流体で構成された地球の外核(アウターコア)は、25万年に一度その流れの向きを変え磁場を逆転させる。しかし近年、地球の磁場が減少しつつあることを地球物理学者たちは認識しており、こうしたことが現実に起きる可能性があることを実際に指摘しているのである。「現実」と「推定」という両方の科学にインスパイアされた本作は、宇宙が最後の未研究分野だと考えていた我々の常識を、覆し凌駕する、オリジナル・ストーリーなのだ。

この『ザ・コア』の講演会付試写会に招かれた漫画家の松本零士先生は、科学への造詣も深く、宇宙開発事業団の参与もされている。ご自身の作品にも共通するこのSF映画について、そしてまた地球科学、人類を含むすべての生命体の本能について、興味深いお話が飛び出しました。

松本零士「今まで地面を掘って地球の中心に向かうような話はあったけれど、この映画のようにマグマの中に入っていく話はなかったと思いますね。つねづね私が思っているのは、”地球とは実に不思議な星”だということです。今は科学が発達し、色々なことが解明されていますが、今だに自分達の足下、つまり地表の地下のことについてはよくわからないことが多いんです。地震だってまだよくわかってないでしょう?」

☆『ザ・コア』は6月7日(土)より日劇1他にて全国東宝洋画系ロードショー!!

■作品紹介『ザ・コア』
■公式頁『ザ・コア』

(綿野かおり)