10分の短編映画の中に、刑事を主人公として登場させること、ギャグを5つ以上いれること、という同じ条件のもと個性的な監督たちのオムニバスによるシネマ下北沢の人気企画「刑事まつり」シリーズ。現在このシリーズは第3弾、第4弾と一挙公開中。第4弾の「新・刑事まつり 一発大逆転」では他シリーズと趣向を異にしている。というのは今回監督するのはなんとほとんどが映画初監督という役者たちなのだ。今回に限って「キャスティングに映画監督を入れること」、という新ルールも追加され一体どんなことになってしまうんでしょうかとても楽しみですね。参加監督は、大森南朋、大森立嗣、榊英雄、田中要次、津田寛治、戸田昌宏、中村麻美、柳ユーレイ。公開初日には、田中要次、津田寛治、大森立嗣、中村麻美、榊英雄が登場し舞台挨拶を行なった。

榊「上映の一発目が僕の撮った『軍団刑事っ!』です。主演は某有名俳優の息子の山田純大です。京都の太秦撮影所で仲良くなって、この企画の話をしたら「やるやる」って言ってくれて。水戸黄門を降りてやってくれる?って聞いたら「うん!」て言ってくれました。」
中村「『刑事の休日』を撮った中村麻美です。私は初監督ではなく以前に一度短編映画を撮ったことがありまして、今回は2度目の挑戦になります。女優ではなく監督としてやらせていただいたわけですが、出演者にも素人の方とかミュージシャンの方とかにでていただきました。色んな新しいことを試みながら最後まで楽しんで参加させていただきました。」
大森「僕は助監督とかやってた方が長いので俳優というわけではないような気もしますね。だからみんなとは違う気持で作っていたと思います。」
津田「僕のは実写アニメです。愛用のデジカメで一枚一枚撮ったので大変な撮影でした。だからスタッフの皆さんに助けられた部分が大きかったと思います。あと、キャストの人がぐわぁ〜っ来てくれないと映画って出来ないんだなって自分が監督して改めて思いました。このスタッフキャストじゃなければ絶対に完成しなかったと思います。」
田中「『窯岡刑事』を監督しました。ここの舞台には何度か立たせていただいていますが、監督として立つのはこれが初めてですごく緊張しますねー!!作品には大先輩の大杉蓮さんに出ていただいて、今『西部警察』の刑事役で忙しいのにとんでもない役をやっていただいて感謝しています。」

映画監督をキャスティングしなければならない、というルールにどの監督も少なからず思うところがあったようで、普段俳優として仕事している時にはわからなかった発見が多くあったようです。各作品の出演者にも伊藤敦史、つぐみ、阿部サダヲ、諏訪太郎、光石研、佐野史郎、ベンガルなど豪華な俳優陣がキャスティングされていたり、あの人がこんな場面で?!というようなチョイ役で出演していたりもしますので、そういったところも見どころのひとつです。

☆「新・刑事まつり 一発大逆転」はシネマ下北沢で公開中!!

□作品紹介「新・刑事まつり 一発大逆転」

(綿野かおり)