今年の1月12日に72年という生涯にピリオドを打った、映画監督・深作欣二。生涯で60本の監督作品を誕生させ、数多くの話題・伝説を作った。72年の生涯を賭けた“映画”という戦いを語るシンポジウムが、三百人劇場で、4月26日から6月8日まで、同劇場で、55本上映されている。
5月3日(土)は、東映の監督で撮影所の先輩であり、生涯1本だけ、深作作品に脚本として参加した佐藤純彌監督、深作組では、脚本家として多数の作品を作った神波史男さん、プロデューサーとして深作作品を応援してきた吉田達さん、司会は、評論家の山根貞男さんが登壇し、約1時間あまりに渡って映画監督・深作欣二の足跡を語った。

佐藤純彌監督「深作さんが助監督時代、第二東映設立がきっかけとなって監督とデビューしたわけです。」
山根貞男「第二東映がきっかけでデビュー、映画を量産化。当然、スタッフ・キャストも倍の人員が必要で、そこで千葉真一などもデビューしますが」
神波史男「助監督から諸般の事情で、本社にあった脚本部に逃げまして(笑)、第二東映で監督することになった深作さんから呼ばれまして、そのときに別の撮影で来ていた故・工藤栄一さん(監督)も呼ばれて3人でわいわいやった記憶があります。」
吉田達「私は、5本目の長編『白昼の無頼漢』がすごいからとうわさになって試写で作品を拝見することになってからですね。深作さんは、助監督時代から監督をフォローして会社と戦った人で、スタッフからの信頼は、厚かったですね。会社の評価は、メインじゃなくって脇でしたねぇ。」

スタッフ・キャストには、信頼があった深作監督の話は尽きることなく行われた。

シンポジウムは、以下のスケジュールで今後も同劇場で行われる。
過激な社会問題にも取り上げられ、若い世代にも厚いファン層をもち、スタッフ・キャストに愛された深作監督の足跡を聞いて見ませんか?
次回は、女優であり、妻である中原早苗さん、遺作となった「バトル・ロワイヤル2」の監督を引き継いだ息子でありプロデューサー・監督の深作健太さんが参加される予定となっている。 

5月11日(日)
[対談]中原早苗 聞き手山根貞男
6月8日(日)
[対談]深作健太 聞き手山根貞男

□三百人劇場・追悼特集「映画監督・深作欣二」
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